世界的なワイン生産量の減少、低在庫水準でワイン価格は上昇へ!

ワイン専門誌「デキャンター.com」によれば、今年の世界的なワイン用ブドウの低収穫量を受け、ワインの生産量はここ37年の間では最低の水準となるのだそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ザ・インターナショナル・オーガニゼーション・オブ・ヴァイン&ワイン(OIV)によれば2012年のワイン生産量は248.2億リットルで、2011年の264.2億リットルから減少する見通し。不足分をワインの本数にすれば13億本になるのだそうだ。

 これは1975年以来の低い生産水準で、南半球、北半球ともにブドウの低収穫量が原因。特にフランスやイタリア、アルゼンチンなどのメジャーなワイン産地の減産が影響した。

 「現在はワイン供給のために在庫分を出している状況」「特にバルク売りのワインが不足している。そのため仲買業者はメジャーではない国々のバルクワインに移っている。」とOIVの代表者。

 ワイン価格も上昇に転じている。スペインではバルクワイン価格が大幅に値上がり。カスティリャ-ラ・マンチャではバルクの白ワイン1リットルで0.48ユーロと2011年の0.28ユーロから上昇。

 イタリアでは1リットル当たりのピノ・グリージョ2012ヴィンテージが1.30~1・45で、先月の1.20~1.30ユーロから上昇。ニュージーランドでもバルクワインの価格上昇が著しい。

 フランス最大の2500の生産者が加盟する協同組合は、「今年は歴史的な状況だ!」としている。「この2年間の間にヨーロッパのワイン在庫は多少もないほどに底をついている!」。 「スペインの在庫もゼロ!」「イタリアの在庫もゼロ!」「もうヨーロッパでは不足分のギャップを埋められない!」とのこと。

 それだけに収まらず、今年のブドウ収穫量は世界的に歴史的な低水準。ニュージーランドは5分の1ほど2011年に比べ少ない。オーストラリアはここ5年間での最低収穫量。フランスでは平均20%の減産。イタリアでは何と1951年以降最低の収穫量。アルゼンチンの生産は24%のダウン。

 ここ10年ほどのワイン生産量は減少傾向にもかかわらず、世界の消費量は増加。OIVのデータによればブドウの栽培面積は7.59百万ヘクタールに2000年の7.85百万ヘクタールから減少。世界的なワイン生産量も2011年の265億リットルに2000年の280億リットルから減少。その間、消費量は225.7億リットルから244.3億リットルへと拡大した。

オランダの銀行、ラボバンクによれば、2012年の低収穫量と、米国、中国、ブラジル、他の新興国などでの消費の拡大、価格の上昇と、需給バランスは均衡状態に近いとしている。

日本国内でもこの先、少なくとも低価格ワインの価格上昇は避けられそうにないようです。

 

 

 

 

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