ワイン投資は株より儲かる!?米ワイン経済学会で発表。

資産運用の投資ポートフォリオにワインを組み入れると、リスクを軽減しながらリターンを増やせる。平たくいうとワインへ投資すれば株より儲かりまっせ!ってお話。

スイスのフリブール大学の博士号の取得課程にあるフィリップ・マセットさんとジャン-フィリップ・ウェイスコフさんが米ワイン経済学会のレポートで発表した内容によると、投資に値するワインを資産運用の投資ポートフォリオに組み入れた場合、特に金融危機のさなかではリスクを軽減しながらリターンを増やすことが分かったのだそうだ。

彼らは過去13年間の米国企業時価総額上位3000銘柄で構成するラッセル3000指数と、シカゴのワイン・オークションでのワインの落札価格を調査比較した。この期間には2回の株価下落傾向と2回の株価上昇傾向の期間があった。

世界的な金融危機が発生した2008年の後半ではラッセル3000が47%下落したのに対し、ワインは17%の下落にとどまった。その逆で、好景気時には最も利益を上げたワインのヴィンテージが100年に一度の当たり年と呼ばれる2005年で、なんと500%のリターンとなった。ちょっとワインに詳しい人なら、いくら金融市場が危機的でもこの結果には驚かないらしい。

なぜ景気後退の間もワインがその価値を保つのかといえば、売りたい人、買いたい人が少なくなって取引量が少なくなり、価格だけが維持されるかららしい!取引がないんじゃ値段が付かないから、価格は高い時のままですね(笑)!?もしワインの価格が下がれば再び上がるまで待つことができるし、自分で飲むこともできるのだそうです。もちろん飲んじゃったら資産は減るのですが!(笑)

2003~2007年の株式が過熱していた時期には、株式が高過ぎると感じる人々がワインや美術品に資金を移動した。その結果ワイン価格も非常に高くなり、ワインは株を大きくアウトパフォームしたのだそうだ。

ワイン投資ファンドのファンド・マネージャー、ピーター・ルンツァーさんによると美術品よりもワイン投資の方が安全なのだとか。それは価格の上昇が予想できるから。ワインは限定された数量しか生産されません。そして、その数量がある一定量を下回ると、長年の間いくつものデータが物語るように、ワインの価格は上昇するのです。ほとんどの人にとってワインは投資対象ではなく飲んで楽しむものだから消費されてしまいます。

投資に値するワインへの投資は確かに魅力的なようです。しかし、全ての人がワインへの投資が簡単に出来るような環境にはありません。それに、ワインの管理の問題や偽造の問題、オークションに出す手間など様々な問題があります。ワインの投資ファンドも全く一般的ではありません。それに、金融資産のポートフォリオに組み入れるぐらいのボリュームがワインにあるのか?という疑問もあります。

ここ埼玉にも数千万円分のワインを貯蔵されている方は何人かおられます。自分で飲む分には良いのですが、価格が高くなったからといって転売しようと思っても、流通量も少なく現実的には難しいのかもしれません。ワインの流通に精通している方は別として、酒屋のおやじを含めた素人衆には、やや危険な香りの調査レポートなのかも知れませんね(汗)!

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