クラブ・パッション・デュ・ヴァン・パリの伊藤先生のブログによりますと、ユーロ圏の深刻な金融不安をよそに、フランスでは自然派ワインが爆発的に人気を集めているとのこと。
写真は酒倶楽部ステップの店頭で販売している自然派ワイン。
伊藤先生によれば、フランスのワインショップでの自然派ワインの売り上げが急激に伸びているとのこと。自然派ワイン専門ビストロでも連日超満員の活況なのだそうだ。
また、ミシュランの三つ星レストランでも自然派ワインを普通のワインのごとく、リストに載せているところも多いのだとか。2010年、2011年と二年連続レストラン世界1位に選ばれたNOMAのワインリストでも自然派ワインをメインにしている。
その反対にボルドーワインを中心にしたワインバー、ワインビストロなどは、今では跡形もないらしい。
これはユーロ圏の金融危機に代表されるように資本主義社会のシステムに対する行き詰まり感と、自分だけ、自社だけ、自国だけの儲けを第一に追求した人間社会のエゴが造りだした地球環境の悪化が関係しているとのこと。「まるで社会不安が追い風になって自然派ワインの人気を押し上げているかのようだ!」としています。
自然派ワインは決して安くはない。グランクリュワインと比べれば安いのだが、一般的には知名度の割りには価格が高い。安いから売れているのではなく、消費者が明らかに意志をもって選んでいるとのこと。
このような、世の中で認められたことを盲信しないで、自分で調べて納得いくまで本当のところを追求し、それが自分のため、人のため、国のため、地球のために良いかの判断基準をもって消費する良識人の層を「カルチャー・クリエイティヴ層」と世界賢人クラブでは呼ぶのだそうだ。
平たくいえば、周りに流されず人間としての本質の部分を大切にした判断基準を持っている人ってことでしょうか。
自然派ワインの生産者はその代表的な人達なのかも知れません。お金儲けだけを考えたら出来ないのです。だから自然派の農産物をつくる人は素朴な人、質素な人、誠実な人、元気な人、繊細な人、明るい人、健全な人が多いのだそうです。
歴史的にみても異常に膨らんでいるとされる先進国の債務。地球温暖化に代表される環境の悪化。絶対などはあり得ない中での経済性を優先した原子力発電所。・・・・・・・・・・・・・etc。こんな状況に問題意識を持つ人達に自然派ワインは指示されているのかも知れませんね。
伊藤先生は「この流れは止められないし、2012年は自然派ワインがワインの世界の中心になって行く区切りになると思われる。」としております。
ひょっとしたら、賢い消費とは「出来るだけお金を節約して値切る!」ことではなく、「出来るだけ環境や人にやさしいお金の使い方!」かも知れませんね。
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