さて、前回に引き続いてボルドー、サンテ・ミリオンの生産者「Ch・トロロン・モンド」の当主であるパリエンテ氏を囲んでの会の続きです。
今回は、「Ch・トロロン・モンド 2006、2009、2010」と食事のマリアージュ。
まずは2006年ヴィンテージ。2006年ヴィンテージは「Ch・トロロン・モンド」が格付けで特一級に格上げされた記念すべきヴィンテージなのです。
2006年ヴィンテージは、まさに今からが飲みごろといった印象。シルキーというよりもベルベッティな厚みのある滑らかさ。
マリリン・モンロー的とも言えそうな、肉感的な魅力を感じる味わいでした。
ワインアドヴォケートのテイスティングコメント:
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野生酵母を思わせるか仄かな肉の香りを湛えた2006年は、重量感のある活力に満ちたブラックチェリーと桑の実の印象的なアロマが香り、空気に触れるにつれ仄かなヨード香を帯びてくる。飲み始めはダークラムとカシスの風味を湛えたミディアムボディの味わいが広がる。若いうちはアルコールの高さほど感じられないフルボディで、快楽に満ちた贅沢なスタイル。硬質なタールの風味が後味に広がる。飲みごろ:2016-2026年。
<ブラック・コッドのシヴェソースとのマリアージュ>
ブラック・コッドとは銀鱈のことのようですが、赤ワインが加えられていると感じられるシヴェソースというソースが添えられたことで、トロロン・モンドとの相性は素晴らしいものでした。
どちらかといえば淡白な味わいの鱈だからこそ、この赤ワイン系のソースが合い、またボリューム感ある赤ワインが合うということでしょうか。この見事な三段論法とも言える芸術的マリアージュにはうなってしまうほどでありました。
<世紀の当たり年である2009年、2010年と牛フィレ肉のマリアージュ>
2009年、2010年ともにパーカーポイントは99点。
あまりにも素晴らしい当たり年なようで、ポテンシアルの高さも素晴らしい。まだまだもったいない味わいなのです。
他方、ワイン収集家の方にとっては、最高のヴィンテージと言えるでしょう。
アルコール度数は16%レベル。芳醇でパワフル。たぶん収集家の方々にとっては、たとえこれら2009年、2010年のワインをワインセラーに入れっぱなしで忘れ去ったとしても、その後のまだ若々しさを感じる味わいに驚いてしまうようなレベルではないかと思う次第です。
「いったいいつになったら飲みごろを迎えられるのか!?」みたいな凄まじい当たり年感あるヴィンテージのワインでした。
牛フィレとのマリアージュはもちろん素晴らしいのですが、個人的にはジビエなどのもっと個性の強い味わいの肉と合わせてみたい印象でした。
優雅で肉感的、そしていわゆる自然派のためか温かみのある味わいが、大変に素晴らしい偉大なワインだと感じた次第です。
素晴らしい体験をさせていただきました。
関係者の皆様、本当にありがとうございました。是非、当店でも扱いたいと思います。
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