イタリアの北部ヴェネト州とロンバルディア州に「カヴァルキーナ」「ラ・プレンディーナ」「トッレ・ドルティ」の三つのワイナリ―を所有するルチアーノ・ピオーナさんのセミナー。
質よりも量が重要視されていた時代から、代々ピオーナ家の使命として質を重視したワイン造りを行ってきたのだそうです。
ピオーナさんの考える良いワインとは、「記憶に残る味わいのワイン!」。世の中においしいワインはたくさんあるが、その中でも記憶に残るようなワインであること。
1985年イタリアで初めてミシュラン三ツ星を獲得した、イタリア料理界の巨匠であるグアルティエーロ・マルケージさんお気に入りのワイン生産者のようで、イタリア料理界の巨匠のために瓶詰めされたワインもあるのだそうだ。
また、イタリアで人気の観光地であるガルダ湖周辺のレストランでもピオーナさんのワインを出すところが多いのだとか。地元でとても人気があり、ヴェローナの多くのレストランのワインリストに掲載されている。
「記憶に残るワイン」を目指しているだけあって、ピオーナさんのワインには個性を感じました。白ワインも赤ワインもうま味の密度が濃い印象なのです。
白ワインに使うフェルナンダ種をプレス前に凍らせて細胞をこわして味わいを抽出。赤ワインではヴァルポリチェッラと名乗ってはいないが、メルロー種のパッシメント(ブドウを陰干しする製法)を使いカシスリキュールを思わせるような味わいの豊かさを出している。
また、白ワインのソーヴィニョン・ブランでは、食事と一緒に楽しむイタリアワインで、風味が強すぎるのは良くないと考え、フリウリから一種、ロワールから二種と計三種のクローンを移植してブレンド。今後はプレス前に凍らせる方法も取り入れる。
ワイン造りに対し、独自の哲学を持って常に進化させて行くピオーナさんのワインが、地域の多くのレストランに支持されている理由が分かったような気がした次第です。
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