ボジョレーの新リーダーであるジャン・クロード・ラパリュの収穫の状況が伝わって来ました。
今年は1980年以来の遅い収穫となったのだそうで、4、5、6月の寒い春が原因で3週間ほどブドウの成長が遅れた。開花時の不天候で結実が不安定になり、ミランデール化と呼ばれる小粒になったブドウが多いとのこと。
8月には畑の一部に雹が降ったが、その後に乾燥が続いたことから幸いにも雹が当たった部分も乾燥して腐ることはなかった。
結果としてラパリュでは健全なブドウを収穫することができたのだそうだ。
【手作業による収穫に集まった学生や醸造家の卵たち】
ミランデール化したブドウはラパリュにとっては大歓迎で、そんなブドウからは濃縮したジュースが搾れる。
そして、今年のジャン・クロード・ラパリュのボジョレー・ヌーヴォーは、「アルコール度数は低めですが、果実味には深みのあるタイプになるでしょう」とのことだ。
ラパリュのすごいところは、ブドウ栽培から瓶詰めまですべての工程を細かくして、「ここまでやるか?」という手間暇をかけ、細心の注意を払ってやってしまっていることなのだそうだ。ロマネ・コンティでもここまではやっていないほどだという。
その象徴が上の写真のロマネ・コンティより浅いカジェット(箱)。収穫してから発酵槽に入るまでブドウが重量で潰れるような危険はゼロなのだとか。
ブルゴーニュ地方を襲った雹嵐で、専門家は「雹の被害にはあったが、畑の管理状態の良いところからは素晴らしいワインが出てくるでしょう」とコメントしておりました。それはまさにジャン・クロード・ラパリュのことだと思います。
手作業で一房一房見極めて、良い状態のブドウだけを使う生産者のワインは、今年もいわゆる大量生産のそれとはまったく違った仕上がりを見せてくれるようです。
グイグイといけるタイプでありながらラパリュ独特の上品さ、深みを楽しめるヌーヴォーを今年もご期待下さい。
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