偽造ワイン調査エキスパートの仕事術

ブルンバーグ・ビジネスウィークの記事に、ニューヨークで活躍されいる偽造ワイン調査のエキスパートの話が掲載されておりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コレクションしているロマネ・コンティ、ラフィット、サシカイヤ・・・・・・が本物なのかどうか不安になったらどうする。世界には依頼を受けてそのワインが偽造されたものかどうかを調査する、その道のエキスパートがおられるのだそうです。

数週間前にはブルゴーニュのネゴシアン幹部が当局に詐欺の容疑で身柄を拘束されました。 今年の3月にはそれまでドクター・コンティと呼ばれたインドネシア人のルディ・クルニアワンが高級ワインの偽造詐欺で大金を稼ぎニューヨークで逮捕されました。

高級ワインの偽造品が大量に出回っていると予想される今の状況は、ワインコレクターにとって由々しき状況なのです。記事にはオークションハウスなどで働き、その後独立してサンフランシスコにワイン・コレクション・マネージメント社を2005年に設立した、その道のエキスパートであるモーリン・ダウニーさんが紹介されておりました。

 外見を丹念にチェックして、そこに怪しさはないかを見極めるのです。

まずは調査器具を携えて肌寒いヴィンテージ・ワインの眠る倉庫の中へ。怪しいワインに容赦はしません。コレクションされているワインは木の箱に入っていることが多く、特殊なハンマーを使い儀式のようにゆっくりと、そして丁寧に蓋を開けます。

中に入っているワインボトルを並べる。そして、その中のにある偽造品の多いワインをリストに。また、その中に小売り店から購入したワイン、オークションハウスで競り落としたワインがあれば、それも疑います。

大きな虫眼鏡を通して、目を凝らしてラベルのチェック。ラベルの紙の色や質感。プリントされたインクの状態。ラベルのサイズなどを確認します。

ちなみに詐欺容疑で捕まったクルニアワンさんの販売したワインは、ラベルの色、プリントの状態、サイズとどれも本物とは違っていたのだそうです。

次にワインボトルのトップにかぶせてある金属のカバーとラベルの古さのバランス。どちらか一方が新しければ、それは怪しい。

そして、カミソリの刃でワインボトルのトップにかぶせてある金属のカバーに切れ目を入れ、ゆっくりとはぎ取って、コルクのマーキングが見えるようにします。コルク・マーキングの確認も本物かどうか見極める重要な方法なのです。

ラベル、コルク、ボトルと全ての写真を撮り、ノートのワインリストに記入して行きます。

多くの偽物をつかまされたコレクター達が、自分が騙されたことを認めない問題もあるようです。

 もし自分の保有するワインコレクションが本物かどうか不安を感じたら、ラベルやコルクをじっくり自分で観察してみても良いかも知れませんね。そして、もし怪しい印象があれば更に調査を依頼するのがよさそうです。

ちなみにクルニアワンさんがワインを手に入れたのは、”全て中国から”となっていたとのこと。

 

 

 

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