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「Chカントグリーヴ2005」ベストVT飲みごろカジュアル・ボルドー

 

 

食材のもっとも美味しくなるこの時期、一緒に合わせるワインも熟成された深みのあるものが良く合うように思います。

そこで今回は、カジュアルな価格でありながら熟成して飲みごろを迎えているボルドーワインをご紹介いたします。

 

 

 

 

 

 

【シャトー・カントグリーヴ2005】750ml

コート・ド・カスティヨン

メルロー100%

歴史あるワイナリーだからこそ可能な、ワイナリーで貯蔵熟成された蔵出しヴィンテージ古酒です。

しかも2005年のヴィンテージは、ご存知のように2009年や2010年と並ぶ最高なヴィンテージなのです。こんなワインが千円台なのだから、恐ろしいコスパと言えるのではないでしょうか。

天候に恵まれた2005年ヴィンテージのボルドーワインでも、そのヒエラルキーの上部にあるワインなどはかなりの長期の熟成を見込んで造られるため、たぶんまだ飲みごろとは言えないでしょう。

そうでないワインにとっては2005年はそろそろ飲みごろに達しているとみられます。

ボトル内には細かいオリが出ているため、ボトル内で舞い上がりやすいようです。やや神経質に上部の上澄みをデキャンタに移すことをおススメ致します。

流石は2005年ヴィンテージです。まだまだ若々しさがあります。時間をかけてゆっくりと楽しんでいただきたいと思います。

それにしても、これで千円台の価格だから素晴らしいと思うのです。

秋のお料理に、恐ろしいコスパのベストヴィンテージ熟成ワインは如何でしょうか。

 

 

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なぜアメリカン・セレブはワイングラスの上部を持つのか

 

 

ワインの試飲会でもレストランでも、日本の方々がワインを飲むときには、ほぼ100%ワイングラスの細くなっているステムの部分を持ちます。

たぶんそれがマナー的にもベストな持ち方なのでしょう。

それがなぜ、アメリカ人のほとんどのセレブと呼ばれるような方々は、ワイングラス上部のボウルの部分を持つのか。

それがなんだか気になるんです。

 

 

 

 

 

 

ワイングラスのステムの部分を持つのは理にかなった持ち方のようで、手の熱がワインに伝わることがなく、指紋でグラスが汚れることもありません。

また、ワイングラスをスワリングさせて香りを立たせたり、色合いを見るのにも適しています。

それが、高級ワイナリーのオーナーでもあるようなセレブの方であっても、ワイングラスのボウルの部分を持って写真などに写るのはなぜなのか。

映画の中でもワインを飲むシーンではボウルの部分を持つことが多い印象があります。

実際に試飲会でボウルの部分を持って試飲してみましたが、ワインの香りがわかりにくい印象でした。たぶん理にかなっているとは言えない持ち方なのでしょう。

たぶんこれはイメージの問題ではないかと思うのです。

ワイングラスのステムの部分を持って、眉間にしわを寄せて、その鼻をワイングラスに突っ込んでいる姿は、あまりにソムリエさん的と言いましょうか、やや気取ったイメージがあるように思うのです。

イメージを気にされるセレブの方々にとって、自身がフランクで親しみやすいことを表現するには、ステムを持つよりもボウルを持った方が効果的なのではないでしょうか。

映画の中でもワインが登場するシーンで、俳優さんがワイングラスのボウルの部分を持つのと、ステムの部分を持つのでは、かなり見る人の印象は違ってくるように思います。

流石はアメリカな感じがする次第です。

ちなみに酒屋のオヤジの場合、カジュアルワインをコップでカジュアルに飲むのが好きです。

 

 

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「ニュー・カリフォルニアワイン」新潮流

 

 

主にカリフォルニアワインを輸入されている輸入会社さんの試飲会に参加させていただきました。国家の歓迎会に採用されたワインや、著名映画監督がオーナーのワインなど、いわゆる有名ものも含まれている試飲会です。

また、そんなすでにブランドとして確立している非常に安定感ある味わいのカリフォルニアワインがある一方で、ニュー・カリフォルニアワインと呼ばれる新しい流れのワインもありました。

 

 

 

 

 

 

自身が日本人であり、発酵食品の多い日本の食事に慣れているためなのか、個人的には自然な発酵のニュアンスのあるニュー・カリフォルニアワインを好みます。

「ザ・カリフォルニア・ワイン」と呼べるような有名ブランドのワインも、もちろん美味しいと思います。

それでも、少し生意気なことを言わせていただければ、その安定感があるがゆえの人工的な技術による美味しさは、パーフェクト過ぎるような退屈さを味わいに感じるような気がするのです。

たぶんこれは厳選された酵母を使うのか、天然酵母と呼ばれる果皮に自然に付いているいくつもの酵母に発酵を任せるのかの違いだと思います。

毎日お味噌汁を飲んでいるような食文化を持つ国の人々にとっては、後者を好む人が多いのではないかととも思う次第です。

ニュー・カリフォルニア・ワインとは特に地域が限定されているわけではなく、ワイン造りのスタイルであり「土地固有の風土を表す本来のエレガントなカリフォルニアワインを造ろう」という考え方なのだとか。

つまりは技術的に高度に進化した造りのパーフェクトなワインではなく、コーカサス地方の伝統的なワイン造りのような伝統への回帰なのでしょう。

そんなスタイルのワインには、今人気のオレンジワインまでありました。

ワインの世界のクラフトビールであり、ナチュラルな食生活を望むアメリカ都心部の最近のトレンドのようです。

「ニュー・カリフォルニアワイン」がおもしろそうです。

 

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「ひやおろし」秋の肴に秋の酒

 

 

秋になってうれしいことは、すごしやすい気候と、秋ならではの旬の食材でしょうか。

ひと夏越して日本酒が一番おいしくなると言われている「ひやおろし」も徐々に入荷しております。

秋の肴に秋の酒「ひやおろし」は如何でしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ひやおろし 各種】

「ひやおろし」の出荷はこれからが本番。上の写真は現在までに入荷しているものです。

暑い夏を酒蔵で過ごしてから出荷される酒は、もっとも美味しい酒と言われてております。そんな酒を「ひやおろし」もしくは「秋あがり」と呼びます。

夏を超すことで熟成され、よりやわらかく、より旨みを感じる、円熟と呼ばれるような美味しさになります。

また、秋に収穫される味わい豊かな野菜や、この時期ならではの脂ののった魚に良く合うとされております。

フレッシュ感が薄れる代わりに円みをおびたその味わいは、ひょっとしたら通好みの味わいとも呼べるのかも知れません。それでも、秋の酒の肴には断然こっちの方が合うのです。

秋の肴をアテに「ひやおろし」は如何でしょうか?

 

 

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「高級ワイン市況」1937年に似ている・・・・!?

 

 

中華系が主導した2011年6月のボルドーワイン・バブルのピークから6年以上経過。

2014年7月に底入れしたとみられるボルドーワインをメインとする高級ワイン市場は、再び上昇傾向にある。ワイン価格を上昇させた一因の背景には、英ポンド安や人民元安、世界的なカネ余りなどのマクロ経済からの影響がある。

そんな金融市場の混乱は、ワインの収集や投資にどう影響を与えるのか?

また、高級ワインの業者間取引サイトであるLiv-exでは、いったい何が起きているのか?

そして、ワイン価格はこの先値上がりするのか?

・・・・・・・・等々、そんな高級ワイン取引の状況を、酒屋のオヤジなりに推察します。

 

 

 

 

 

 

 

 

【ワイン・インデックス2007年8月から2017年8月末までの推移】

高級ワインの業者間取引サイトである Liv-ex の指数「Liv-ex Fine Wine 100」は、前月末から0.47%上昇。2011年9月以来の高値にある。

7月から8月にかけてもっとも値上がり率の大きかった銘柄は、ブルゴーニュワインのみならず高級ワインを代表する銘柄である「DRCロマネ・コンティ2012」で13.7%値上がりして1ケースは£124,049。続いて同ブランドの「DRCリシュブール2012」で10.9%値上がりして1ケースは£18,044。

また、イタリアのスーパータスカンも値上がりした。

一方もっとも値下がりした銘柄はペサック・レオニャンの「Ch・ミッション・オーブリオン2010」で6.6%値下がりして1ケースは£4,400。続いてこのところ値上がりしていたカリフォルニアのカルトワイン「スクリーミング・イーグル2013」で6.4%値下がりして1ケースは£22,092。「オーパス・ワン2013」も4.0%下げて1ケースは£2,658となった。

世界的なカネ余りによる過剰流動性は、より知名度があり、より供給の限定されているワインに流れているようだ。

投機目的の保有も含まれているとみられる、Liv-ex保管倉庫のワイン在庫量が大きく膨れ上がっているためなのか、より供給量が限定的な、多くの人にとって価値観が共有されているブランドが買われたようだ。

もうすでに十分に高価なDRCロマネ・コンティが1ヶ月で13.7%も値上がりするのだから、このカネ余りのパワーは凄まじい。それでも、1ケース£124,409を円換算すれば約1800万円であり、飲むためのワインとしては高価過ぎるが、投資目的の美術品と考えればまだ安いのかも知れない。

投機目的も含むワイン在庫の増加は上値が重いことを意味する。しかし、だからと言ってすぐに値下がりに転じる気配はなさそうだ。

ヘッジ・ファンド業界の大物が、現在の米国株の状況は暴落寸前の1937年に似ているとしているのだそうだが、そのチャートパターンを見れば、米国株よりもむしろワインインデックスに似ているように個人的には思う。

バブル形成後の戻り高値を形成しているパターンだ(上の写真)。

1937年の米国株は、世界大恐慌の後の金融緩和によって形成された上昇相場とのこと。

利上げの動きは、高級ワイン市場にとっても危険な香りなのかも知れない。

 

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