世界一のワインブランド地域にあって、独自のワイン造りを行なっているシャトー・ジャン・フォーのオーナーであるパスカル・コロットさんが来日されました。コロットさんはテロワールを表現する農薬を使わない自然な栽培を実践され、手間暇かけた本当に素晴らしいワインを生産されております。
コロットさんはワイン熟成用の樽メーカーとして著名な「ソーリー」の経営者の一人でもあり、その経験から「樽熟成のノウハウ」を熟知。特にブルゴーニュの生産者達から聞く細やかな注文やリクエストに応えるうちに「テロワールごとに造るブルゴーニュワイン」の魅力に引き込まれ、ワイン造りを志すようになったのだとか。
←上の平らな部分の畑は、粘土質で味わいに「力強さ」が出ます。
←斜面の部分の畑は複雑に混じり合った石灰質で、味わいに「複雑味」や「繊細さ」を与えます。
ジャン・フォーの畑の断面
2002年にコロットさんが探し当てた畑は作業効率が悪い斜面で、なんとフィロキセラ害以降放置されていた場所。しかし、この場所は1312年には既にブドウが栽培されていた歴史が残る場所で、作業効率は悪いのですが、斜面の日照がよく水はけに優れておりブドウ栽培には大変に魅力的な場所だったのです。
この畑はカベルネ・ソービニョンに適した場所ではなく、つくっているブドウはメルローとカベルネ・フラン。根を深く下に伸ばし地中奥深くにあるミネラル分を吸い上げるために、ブドウの木の栽培密度を濃くしています。しかし、剪定を短くして収穫量は抑えるため、濃縮感のあるブドウに育ちます。
手摘みにより収穫したブドウは徐梗して、ブドウの実を潰さないで発酵タンクへ。ブドウの実を潰さずに果皮に付いている野生酵母でゆっくり発酵させることによりフィネス(上品でエレガントな偉大なワインには必要不可欠な風味)をできるだけ引き出すのです。
しかし、この野生酵母でのゆっくりとした発酵には雑菌が繁殖するリスクもあります。そのリスクを軽減するために、全ての作業で小さい容器を使います。大量にワインを生産しなければならない大手のワインメーカーには出来ない製法なのです。
そんなロコットさんの理想を実現させたフィネスのあるテロワールを見事に表現したワイン。
Chateau Jean Faux Rose 2009 シャトー・ジャン・フォー・ロゼ 2009(写真左)
酒倶楽部ステップでも本当に人気のあるロゼワイン。ミネラル感あふれるクリアーな味わい。フレッシュで上品な風味。ほんのりと香る樽のニュアンスは絶妙。
自然派のボルドーワインと言うだけで他にはないのですが、それに加えボルドーのロゼワインは珍しい。そして味わいですが、正直これほど良く出来たロゼワインを他には知りません。
Chateau Jean Faux 2009 シャトー・ジャン・フォー2009(写真右)
ワイン専門誌注目の自然派ボルドーワイン。力強さとエレガントさを兼ね備えた、滑らかで深みのある味わい。バリューボルドー100選に選ばれております。ロバート・パーカーさんは飲みごろを2015~2016としております。
100年に一度といわれる偉大な2009ヴィンテージ。繊細でフィネスのあるテロワールの味わいを追求した「自然な栽培」と「テクニックを使わない自然な醸造」による新たなボルドーワインです。
コロットさんの信念を曲げない自己の理想に突き進む姿からは、気骨あるフランス人気質が感じられたような気がしました。
※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります