酒類専門の情報サイト「ザ・ドリンクス・ビジネス」によれば、いわゆるボルドータイプと呼ばれる 2009年ヴィンテージのカベルネ・ソーヴィニョン ブレンド・ワインの、専門家によるブラインド・テイスティングがロンドンで行われたのだそうだ。
その結果、ボルドー五大シャトーなどを押しのけて見事一位に輝いたのは、ボルドー第2級各付けの「シャトー・デュクリュ・ボーカイユ2009」!
「シャトー・デュクリュ・ボーカイユ2009」
評価の高いボルドー、カリフォルニア、トスカーナ、チリ、オーストラリア、南アフリカから選ばれた30のカベルネ ブレンドのワインが 午前10時にコルクを抜かれてデキャンティングされ、午後1時からマスター・オブ・ワインやワイン・ジャーナリストらによってブラインド・テイスティングされた。
2009年はボルドーワインの当たり年だったためか全体のレベルが高かったようで、2位との差はわずかに1ポイント。「シャトー・デュクリュ・ボーカイユ」に1ポイント差で2位となったワインは「シャトー・ラトゥール」「シャトー・レオヴィル・ラス・カス」「シャトー・ムートン・ロートシルト」「リッジ・モンテ・ベロ」「ウルフ・ブラス・ブラック・レーベル」。
2008年ヴィンテージからスタートしたこのカベルネ・ブレンドのテイスティングは、ボルドーワインと他の国のワインの対決が目的ではなく、カベルネ・ブレンドのスタイルでどの場所が今優れているのかを知るためなのだとか。
残念ながら 2009年ヴィンテージでさえなかったのがスーパー・タスカン。2008年ヴィンテージでは注目されたが2009年ヴィンテージは難しかったようだ。
近年で最も当たり年と呼ばれる 2009年ヴィンテージのボルドーワインで、2級各付けの「シャトー・デュクリュ・ボーカイユ2009」が最高評価なのはうれしいことです。 高価な1級各付けのボルドーワインやナパのワインでなくとも 最高の評価を受けるワインが購入できるわけですね。
シャトー・デュクリュ・ボーカイユの産地であるサン・ジュリアンはボルドーのメドック地方にある狭い地域ですが、この地のワインの品質が高いことは業界ではよく知られた話。 1級各付けの畑はないのですが、生産量の少ないすべてのサン・ジュリアン産のワインは高値でアッという間に取引されてしまうとのこと。
そのためサン・ジュリアンは、新しいメドックの各付けであるクリュ・ブルジョアに参加はしているのだが、実際にはサン・ジュリアン産のクリュ・ブルジョアは存在しない。そんなことしなくても高値で買われてしまうからなのだそうだ。
「シャトー・デュクリュ・ボーカイユ2009」のパーカーポイントは100点で既に評価は高いのですが、今回の1級各付けのボルドーやナパ・バレーのワインを下しての高評価に、ボルドーの割高ワインを売って、割安ワインを買うような、ボルドーワイン相場の混乱がさらに増すかもしれませんね。
2009年のサン・ジュリアンはホントにうまそうだ!
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