市場のコンディションを表す口語でショートとかオーバーソールドなどと呼ばれるようなコンディションがあるが、まさに日本株市場はそんな状況ではないだろうか。
その場合、次の展開はショートカバーによる上昇ということになる。それでも、なんだか今回の売り圧力はしつこそうだ。
マクロ環境の悪化はあるにせよ、この懐疑的過ぎるようなバイアスはなんだろう。
東京証券取引所の売買における空売りの比率などは、このところずっと40%を超えていおり、ひどい時には50%近い日もある。
おそらく今週の市場で感じた売り圧力は、先物売りや空売りの投機筋が主導したのだろう。
カネ余りの資金が空売り系ヘッジファンドに流入したり、個人に空売りが人気の手法だったりと、ベースには投資家の株式相場に対する懐疑心が横たわっているのかも知れない。
また、機関投資家のポジションはアメリカの主要ハイテク銘柄にもっとも集中しているのだそうだが、そのリスク許容度の低下(おそらくボラティリティの上昇)のたびに流動性の高い日本株を売るとすれば、これはかなり理不尽であり、道理的とは言えない売りだ。
いずれその理不尽なひずみは修復されることになるということではないか。
個人的には、日本株市場では強気の展開が結構長く続くとみているが、もしそうであれば強気相場形成の過程でこのやや過激な調整は健全な兆候とみるべきだろう。
もし株式投資の必勝法が、業績の拡大が期待される銘柄を、市場心理が悪化し投機筋に売りたたかれ、割安感さえ感じるレベルで購入する方法とすれば、今がそのベストなタイミングではないかと思う。
※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります
カテゴリー:酒屋の株話