グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格は、ブラックマンデーすぐ後の1988年からインデックス・ベースで2011年6月まで約20倍に高騰。
ピーク時にはシャトー・ラフィット・ロートシルト2008ヴィンテージのボトルに、当時最大の販売先であった中国の繁栄の意味「八」を刻むとのニュースが伝わったことから、ラフィット2008が大きく買われグランヴァン市場の価格を一気に押し上げた。
その後は中国でのバブルの縮小と歩調を合わせるようにグランヴァン市場は値を下げ続けている。
グランヴァン市場のバブルは2011年6月がピークとなりました。今後は、「はたしてグランヴァン市場はバブル崩壊を乗り越えたのか?」みたいなことを酒屋のオヤジなりに推察したいと思います。今回はその38回目。
【グランヴァン(ほとんどボルドー)ワイン・インデックスの2009年8月から2014年8月末までの推移】
2014年8月のインデックスは前月比約1%の上昇!
2013年3月より16ヵ月間続いた値下がり傾向が遂に一区切り。夏休みで取引が閑散となる8月に、わずかではありますが値上がりしたのです。
高級ワイン業者間取引サイト Liv-ex のブログによれば、8月の上昇をリードしたのがラフィット、モンローズ、レオヴィル・ラス・カス。前月の7月に大きく下げたラフィットとレオヴィル・ラス・カスは良いヴィンテージに買いが入ったようだ。
最も値上がりしたのがラフィット2009で9.9%の値上がり。次がラフィット2005で8.1%の値上がり。レオヴィル・ラス・カス1996が7.6%の値上がりとなった。
モンローズは2003が7.4%の値上がり、2010年が6.5%値上がりした。先日、モンローズ2010のパーカー・ポイントが99点から100点満点に昇格したことが好感されたとのこと。
8月に値下がりしたのは、ボルドー以外の堅調な値動きをしていた銘柄。保有銘柄の入れ替えが市場に入った印象だ。
一方的に長く続いた下げ相場の後だけに、インデックスでの値上がりが1%ぐらいでは小さすぎる印象はあります。しかし夏場の取引が薄い時期の出来事であり、また若いヴィンテージのボルドーワインにはまだ割高感があるため、積極的にボルドーワインが買われる状況ではないようです。
それほど楽観的になれる状況ではないということでしょうか。
そんな、下げ相場が終わったとは判断しにくい状況ですが、値下がりした偉大なヴィンテージのワインには買いが入る状況に変わっては来たようです。
※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります
投稿日:2014年9月5日
カテゴリー:
高級ワイン市況