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「パス・トゥ・グラン キュヴェ・タガミ」素直に美味しい和を感じるブルゴーニュ

 

 

「たまにはイッパイやりますか!」という流れで、友人と前々から気になっていた焼き鳥屋さんにお邪魔しました。

ブルゴーニュの日本人ネゴシアン「ルー・デュモン」として活躍されている仲田さんが、この焼き鳥屋さんのご主人である田上さんのために、焼鳥に合うブルゴーニュワインとして造られた「キュヴェ・タガミ」を、一度味わってみたかったのです。

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【ルー・デュモン パス・トゥ・グラン キュヴェ・タガミ 2012】

パス・トゥ・グランとは、ブルゴーニュのピノ・ノワールにガメイ(ボージョレの品種)をブレンドしてある赤ワイン。

ブルゴーニュ地方での不作が続く前の、数年前までは、デイリーワインぐらいの価格で販売されているものもありました。しかし、今ではそんな状況を反映して、いわゆるブルゴーニュ・ワインらしい価格になってしまいました。

そんな状況と、このルー・デュモンの質を考慮すれば、この焼き鳥屋さんでの販売価格は、ホントにお得かも知れません。

2012年というヴィンテージも、最近になってボルドーワインで注目されて来たヴィンテージではありますが、素直に美味しく飲める印象です。

一緒にお邪魔させていただいた友人は、「・・・・・・・オレ・・あんまり赤ワインって、得意じゃなかったんだけど・・・・コレって大丈夫だ・・・・って言うかウマいね!」と。

質の高い焼鳥ともよく合います。

グビグビといけちゃいそうな、素直な美味しさのブルゴーニュ・ワインだと感じた次第です。

また、普段赤ワインを飲みつけない人でも、「あれ、美味しいかも!」って思うワインではないでしょうか・・・・・・・もちろん焼鳥を食べながらだったため、余計にそう感じたのかも知れませんが。

・・・・・美味しい焼鳥に、やさしさのあるブルゴーニュ・ワインとは、クセになっちゃいそうな組み合わせです。

 

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「マラミエーロ」モンテプルチアーノの可能性

 

 

伝統的な醸造方法と、現代的なテクノロジーを組み合わせて、ワイン専門誌から国際的なコンクールに至るまで、絶大な評価を得ているイタリアはアブルッツォ州の「マラミエーロ」。

試飲会に呼んでいただき、その実力に驚きました。

”上質なモンテプルチアーノ” といったら、まず名前が挙がるのが、この「マラミエーロ」ではないでしょうか。

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【ダンテ・マラミエーロ DOCモンテプルチアーノ・ダブルッツオ・リゼルヴァ 1998~2005】

写真の「ダンテ・マラミエーロ」は、創業者の名をワイン名にしたトップ・キュベ。澄んだ繊細さのある口当たりに、濃厚でリッチな深みのある力強い味わい。熟成感もしっかり感じられます。

正直、こんなに上質なモンテプルチアーノは味わったことがありません。

評価が高い理由が、非常によく分かるリッチさ、エレガントさです。

 

なんでも、この「マラミエーロ」は、イタリアでも屈指のワイナリーで、そのワイン造りの姿勢はワイン業界以外からも高く評価されているとのこと。

トップ・キュベ以外のラインナップもまたレベルが高い。

スタンダードクラスの白ワインやロゼワインには、微かに発泡が残っている感じのクリスピーさがあり、とってもフレッシュで爽やか。

プレミアムクラスの白ワインは、トレビアーノながら厚みのあるリッチな高級感ある味わい。「・・・・これトレビアーノ・・・だよね!?」みたいなふくよかさです。

スタンダードな赤ワインは、モンテプルチアーノながら、繊細で澄んだ口当たりながら、深みのと柔らかさのある味わい。

 

イタリアでは、頑固で頭の固い人のことを、「おまえはアブルッツォか!?」などと言ったりもするのだそうですが、まったくもって素晴らしい意味でアブルッツォなワイナリーだと思った次第です。

 

 

 

 

 

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竹鶴よもやま話

先週の土曜日、

吾妻橋のアサヒビール本社で

ニッカウヰスキーのセミナーに参加してきました。

 

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久しぶりの浅草 観光客で賑やかです。

スカイツリーがとってもキレイなので 思わずパチリ!

 

「 ニッカウヰスキーは なぜ世界に認められたのか 」

というテーマで

講師は

アサヒビール マーケティング本部の

ウィスキーアンバサダー 本田雅之さん。

 

東北大学を 卒業され

ニッカウヰスキー社に 入社。

余市の研究所に配属。

創業者の竹鶴政孝さんとも

直接 お話されたこともあるとのこと。

(それも あのニシン御殿で)

 

その後、

ニッカ社のいくつかの工場長もなされています。

 

NHKの連続テレビ小説「マッサン」では

ウィスキーアンバサダーというお立場から

撮影に アドバイス、ご協力されたそうです。

 

今回のセミナーも

「マッサン」の裏話 満載の

楽しい講義でした。

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ウィスキーアンバサダー 本田さんと。

 

 

本田さんのお話から

ニッカウヰスキー 創業者の

マッサン こと 竹鶴 政孝 さんの

真面目さや ウィスキーに対するこだわり

そして かっこ良さを 知りました。

すごくモテたんじゃないかって話です…。

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写真は 竹鶴 政孝さん(マッサン)が

お亡くなりになる数年前のものだそうです。

 

 

 

 

ドラマ「マッサン」でも 描かれていました。

マッサンは

寿屋(現サントリー社)の 山崎蒸留所の創設にも

携わりましたが、

本場スコットランドに似た冷涼な気候での

ウィスキー造りにこだわっていました。

 

冷涼な気候が なぜ ウィスキー造りには必要なのでしょう。

一つは 「ウィスキーの香り」のため。

日本酒でも その芳香成分のひとつである

酢酸イソアミル。

いわゆる吟醸香で

バナナやメロンなどの果実の香りがする成分です。

この酢酸イソアミルは 温度が上がると

揮発しやすいそうで、

冷涼な気候で醸造・貯蔵すれば

その香りがとんでなくなるということがないとのこと。

 

二つ目に 「樽熟成によるタンニンの抽出」のため。

ウィスキーに欠かせない樽熟成では

樽から タンニンという渋味成分がウィスキーに溶けこむのですが、

気温が高いところだと

タンニンも必要以上に抽出されてしまい、いい塩梅ではないとのこと。

日本茶を入れる時も、

熱湯ではなく、少し冷めたお湯を

急須に注ぎますよね。

これも 同じ原理で

熱湯を茶葉に注ぐと

苦味成分である 茶カテキン(つまりタンニン)が 出てしまうが

ぬるま湯を注ぐと

旨味成分である テアニンが抽出されるのだそう。

 

これが マッサンが北を目指した理由です。

 

北海道のなかでも 余市を選んだのは

ドラマのとおりに

ウィスキー造りが軌道に乗るまで

リンゴで日銭を稼ぎたいという思いの他に

日本海に面した余市は

磯が多く、昆布やわかめが たくさん獲れます。

その海からの風には

DMS(硫化ジメチル)という 海藻やプランクトンから生まれる成分が

含まれていて

その成分が ウィスキーに 潮っぽさ、ソルティーさを与えれるとのこと。

余市は アイラに 似ているといわれるのは

この日本海に面していることが 影響しているのでしょう。

 

そして 私 全然知らなかったのですが

ドラマでも 盛んにでていました、

ポットスチルでの 蒸留風景。

スコップで、せっせと 石炭をくべているシーン。

余市蒸留所にある

「石炭直火焚蒸留」釜。

実際に使われているものです。

昔は

もちろん スコットランドでも 石炭直火 だったんでしょうが、

残っているのは 現在この余市蒸留所だけ だそうです。

この「石炭直火蒸留」は

温度調節が難しいそうですが

1200度の火力で

釜の底も 焦げるので

チョコレートや 麦茶のような

芳ばしい香りと

力強い味わいが でるとのこと。

 

ここ数年

ニッカウヰスキーが 世界的コンテストで入賞し、

注目されているのは、

ひとつに この蒸留方法のせいなんですって。

最近 スコットランドでも 見直しの動きがあり、

石炭は無理だから

ガスバーナーでの直火蒸留にするというところもあるのだとか。

 

 

 

現在 ニッカのウィスキーは

主に

北海道の余市蒸留所 と

宮城県の仙台市にある宮城峡蒸留所 で

醸造・蒸留されています。

 

「余市」で 蒸留された原酒は 「磯の風味」

一方

「宮城峡」で 蒸留された原酒は 「森の風味」

と 対比されます。

仙台市青葉区にある宮城峡蒸留所は

広瀬川と新川というふたつの清流に恵まれた緑豊かな峡谷にあります。

針葉樹に囲まれていて

その針葉樹からは

フィトンチッドという成分がもたらされ

ウィスキーの風味にも 豊かな風味を与えます。

 

マッサンが 生前

本田さん達 従業員に

「余市で スコットランド 114の蒸留場の 味わいを表現しろ。

宮城峡で ローランドの味わいを 表現しろ」

 

と 言っていたそうです。

「異なる蒸溜所で生まれた複数の原酒をブレンドすることで、ウイスキーはより味わい深く豊かになる」という信念を

マッサンは持っていたのです。

 

ドラマ「マッサン」で マッサンが グラスを手に持ち

真剣に ウィスキーの香りを

嗅ぎ分けているシーン 印象的でしたね。

我が家の 小4の息子も

麦茶で 「マッサンのマネ」といって

グラスを握りしめています。

 

主演の玉山鉄二さんに

この ティスティングのやり方を

指導したのも 本田さんだそうです。

 

マッサンは

この グラスを両手で包むようにして ティスティングすることにこだわっていたそうです。

なぜなら

これも 本場 スコットランド仕込だから。

北緯50度~60度に位置するスコットランドは

夏でも15度ほどしか

気温が上がらないのだとか。

その気温のなか

蒸留所で ティスティングし、香りを判別するには

手のひらで ウィスキーを 温めて

香りを立たせなくてはいけないのだそうです。

 

この「マッサンポーズ」

本田さんは もっと 流行らせたいのだとか。

皆さんも 真似してみて下さいね。

 

そうして

もう一つ ドラマ「マッサン」のこぼれ話を。

 

今年のお正月を挟んで

舞台が大阪から

余市に変わり、

もう一つ変わったものがあるんですって。

皆さん、分かりますか?

 

 

答えは

「ウィスキーをティスティングしているグラス」

大阪の鴨居商店では

ワイングラスが原型で

口のところがまっすぐになって下が膨れんでいる。

余市では

口のところから緩やかにに膨らんでいる。

 

グラスについても

NHKから貸与の依頼があったそうです。

すごく本物にこだわったドラマ作りなんですね。

そして

それに助言された本田さんて スゴイ!

 

グラスについては

私も再放送を 観る機会あれば チェックしたいと思います(笑)

 

今日のお話をつまみに

今夜も ウィスキーをお楽しみください。

 

 

 

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「酒屋の株話」過剰流動性の荒波はどこへ

 

 

ドイツ国債の急落が他国に波及、東電株の急騰でヘッジファンドが空売りへ、マザーズ市場の上昇・・・・・と、過剰流動性の荒波は、いよいよその うねりを大きくしている印象です。

マクロ経済の詳しい事情は、正直よく分かりません。それでも、債券が下がれば株が上がるのという理解が、一般的なセオリーだと思うのですが、今回はドイツ国債が急落して、ドイツ株も下げた。

安全資産としてマイナス金利になるまで買い上げた国債が売られ、その資金はこの過剰流動性をより大きくしたとも想像できます。

問題は、その過剰流動性がどこに向かうのかでしょう。

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【日本経済新聞さんの記事】

たぶん、次に過剰流動性の荒波が向かう先には、日本株や、円売りも、候補に挙がるのではないかと思う次第。

旅行業界もひょっとしたら同じかも知れません。「海外旅行でどこに行きたい?」と海外の人にたずねれば、きっと事件やら情勢、物価水準、食べ物、買い物、観光、治安・・・・・などの魅力から、日本を選ぶ人が多いような気がします。

日本株強気論に警戒を促されておられる先生方もおられますが、人気化している銘柄は別として、今の状況での調整は限定的とみられます。

逆に、国債を売って威力を増したとみられる過剰流動性は、今まで以上にグイグイと日本株を引っ張り上げるとの想像もできるわけです。

スコットランドに本拠地を置く日本株専門のファンドには、過去に経験のないほどの資金が流入していると伝えておりました。

逆張りに徹していると言われている個人投資家だって、気が向かば、今回の東電株のように凄まじい勢いで買い上げたりもするわけです。

また、今まで相手にされていなかったとも言えるようなマザーズも、ここへ来て買われている様子。

過剰流動性の荒波は、いよいよ うねりを増して、日本市場へ本格上陸するような気がする次第です。

 

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「高級ワイン市況」先物よりもバック・ヴィンテージ

 

 

中華系が主導したボルドーワイン・バブルによる2011年6月のピークから3年。

2014年7月に底打ちしたとみられるボルドーワインをメインとする高級ワイン市場は、はたしてボルドーワイン・バブル崩壊の負の影響を払拭したのか。

また、世界の主要国の株高による富裕層の増加にともない、ワイン収集やワイン投資などの人気は再び盛り上がるのか。

そんな高級ワイン取引の状況を、酒屋のオヤジなりに推察してみたいと思います。

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【高級ワイン・インデックスの2010年5月から2015年5月末までの推移】

高級ワインの業者間取引サイトである Liv-ex の指数「Liv-ex Fine Wine 100」は、5月末の時点で242と4月末から変わらず。

最も注目されていたボルドーワイン2014ヴィンテージのアン・プリムールからの影響は、ほとんどなかった。

2005、2012ヴィンテージのボルドーがやや値上がりしたことにより、2014年ヴィンテージの取引状況の割には堅調に推移している印象。

ロバート・パーカー氏による、10年経過した2005年ヴィンテージと、瓶詰された2012年ヴィンテージの再評価による上方修正への期待から、それらのヴィンテージのボルドーが買われているとのこと。

 

Liv-exでのボルドー2104ヴィンテージの取引は、ほとんどない。

ロバート・パーカー氏が指摘したように、真に偉大なヴィンテージ以外での、アン・プリムールのシステムはもう機能しないのかも知れない。

ワイン・コレクターにとっては、ほどほどに出来の良いヴィンテージを、際立って魅力的ではない価格で、先物契約で購入する気にはなれないようだ。

ボルドーのワイン商にしても、最近のヴィンテージの過剰在庫を抱えており、顧客の要望なしに積極的に購入することはない。

ワイン投資家にとっても、2009~2011年ヴィンテージの値下がりによる評価損を抱えており、際立って魅力的ではない価格での2014年ヴィンテージは買いにくい。

Liv-exのブログレポートによれば、今回のアン・プリムールで、シャトーからの出値が2013年ヴィンテージのリリースよりも安かったのは全体の19%。最も出値を下げたのがラフィット・グループのシャトー・デュアール・ミロンで12.5%安い水準の出値。

2013年と同じ出値のシャトーは全体の17%。そして、2013年よりも出値を高くしたのが全体の64%だった。

また、今回のアン・プリムールの基準と考えられていた、2008ヴィンテージの現在価格よりも高い出値のシャトーは36%。

あるワイン投資ファンドは、むしろバック・ヴィンテージの真のバリューに魅力を感じているとのことで、例えば2006年ヴィンテージの特にポムロールや、2008年ヴィンテージに投資対象としての可能性を感じているようだ。

世界的な金余りにより、非常に希少価値のあるワインや、魅力を感じる水準には強い需要がある。しかし、かといって高値を追うような市場のセンチメントではないようにみられる。

しばらくは、横ばいからやや堅調といったところか。

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