昨年のこの時期、「酒屋の株話」のタイトルのひとつは「スモール・イズ・ビューティフル」。中小の好業績企業の株価が上昇したのだ。
今年も似たような展開と言えるのではないか。決算発表が終わり、株価に割安感が出た銘柄が買われている。
しかし昨年の6月にはブレグジットがあり、世界の金融市場は一時的なパニック状態に陥った。そして結果として株価のボトムを形成した。今年も同じように政治リスクもしくはトランプリスクが市場を襲うのかも知れない。
それでも、そんな投機的パニックともいえる乱高下は、昨年同様に長中期での投資を目的とした投資家にとっては、素晴らしい投資の機会を与えてくれている。
割安となった銘柄を、割安のまま買える期間を長くしてくれているのだ。
米国の大統領がロシアと癒着していたからと言って企業業績に影響あるとは限らない。ならば、その銘柄を買うか保有し続けるかしか方法がない。
ただの市場心理の動揺ということだろう。
また、そんな好業績・割安な企業の株価を、素直に大幅に上昇させてくれない今の状況はある意味健全であり、上昇相場の長期化を示唆しているような気もする。
日経平均株価に目を転じれば、歴史的な低水準に落ち込んでいたボラティリティが、このロシア疑惑による市場の動揺で急反発したようだ。
日経平均の上値を抑えていた一因とみられているコールオプションの売りに買戻しが入るとすれば、結果として先物買いに繋がる。
ボラティリティは底を打ち、今後の更なる変動を警戒しているかのようだ。
また信用取引の買いの残高も減少し続けているとのことで、転売による売り圧力も減少しているということだろう。
日本株に対して弱気になれない。まして、その中の好業績・割安銘柄に対しては、まったく弱気になれない。
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