送られて来た本格焼酎・泡盛の情報誌「本格焼酎&泡盛プレス」に、鹿児島大学の鮫島吉廣客員教授の「薩摩からの焼酎便り」が掲載されておりました。
9月は芋焼酎造りにとって年の始まりなのだそうですが、今年は各蔵の杜氏さんにとって「腕のみせどころ」な年なのだそうだ。
なぜ「腕のみせどころ」かと言えば、今年は異常な焼酎造りの年明けになりそうだから。
今年はとにかく雨が降らなかったようだ。梅雨らしい梅雨がなく連日の日照り続きに大地はカラカラ。新聞には雨乞いの記事をみるまでになったのだとか。
だが、猛暑をご馳走にして元気いっぱいなのがサツマイモ。実際、今年は肥大するのも早く例年になく豊作になるのではとの期待が大きい。
ただ、あまりに続く日照りに葉っぱが黄色に変色し、さすがのサツマイモも耐えきれないのではと心配も募るのだとか。今年の過酷な夏はサツマイモにとっても想定外のようだ。
ひと雨欲しいと思っていたところに9月上旬、激しい雷と豪雨が襲った。1日目の雨は待ちに待った慈雨だが、降り続くと、いい加減にしてくれと恨みたくなる。
畑がぬかるみ計画通りの集荷に支障をきたしかねない。気まぐれこの上ない天候だった。
9月は真夏の暑さと気まぐれな天候。こんな状況でサツマイモや微生物を制御していくのは並大抵のことではないのだとか。
しかし、杜氏さん達にとって今年のような胃がきりきりと痛む日が続く、過酷で想定外の環境のときにこそ、思いがけない味わいを生み出すことがあるのだそうだ。こんな暴れ馬を乗りこなすような状況での、その手綱さばきこそが杜氏さんの腕のみせどころ。
苦労が多いだけ深みのある焼酎が生まれるとのことで、関係者の間では難産の末に生まれてくる新酒に期待をかける人が多いようだ。
2013年の猛暑をご馳走にできるのか?特に中小蔵の各杜氏さんの腕前が試されるようです。
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