「骨酒」グロ旨でぽっかぽか

寒いですね~!

こんな日の夜には、温かい熱燗やグリューワインが冷え切った身体にしみます。

さて、先日お客様に「骨酒(こつざけ)に合う酒はどれですかな?」とたずねられました。不覚にもその骨酒なるものを知らなかった酒屋のオヤジは、逆にそこで骨酒を教えていただいた次第です。

焼いたイワナやアユなどの川魚に熱燗にした酒を注ぎいれ、ひれ酒のようにして楽しむたしなみ方なのだとか。

その後に、随分前に新聞だか本だかで、江戸時代の庶民の魚の食べ方を読んだ記憶がよみがえってきました。

たしか「魚が新鮮なら刺身、そうでなければ煮たり焼いたりして魚の身をまずいただく。その後に残った骨や皮、煮物の場合にはお汁も、お茶わんに移し、そこに熱湯を注ぎ入れてスープにするのを「骨湯(こつゆ)」と呼ぶことを。

たぶんお刺身にした場合には、骨や皮だけ焼いて使うか、味噌汁などの出しに使うのだと思います。

そして、たしかその「骨湯」は小説家の池波正太郎さんがお好きだったと書いてあったと記憶しております。そんなことで、「骨酒」とは「骨湯」が変化したものではないかと思いついた次第。

ある朝、女房殿が焼き魚を朝食に出してくれた。すぐに「骨酒」のことを思い出し、その骨と皮を夜まで取り置き、遂にこれこそオリジナルの「骨酒」ではないかと勝手に想像した酒を飲ってみたのです。

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 自己流「骨酒」の写真も撮ったのですが・・・「いまどき猫でもこんな・・・・・・」みたいな、ややグロすぎる絵になっちゃたためボツ。そんなことで元になった焼き魚です。

残った皮や骨をグリルで少し焼いて、そこに冷たい清酒を注ぎ入れてレンジでチン。

見た目はなんだかヒドイ印象なのですが、一口飲んでみればコレがけっこうイケるんですよ!味わいは当たり前ですが、焼き魚を食べながら熱燗を口に含んだ感じなのですが、でもちょっと違う印象。

 これも当たり前かもしれませんが、もうほかにアテはいらない感じで、只々お箸で骨に付いている小さな身をほじくりつつ、お吸い物でも飲むように骨酒を飲る感じでしょうか。

料理人の方が「魚のすべてを使い成仏させる」と語っているのを聞いたことがありますが、なんだかそんな満足感があったような気がします。

今日は雪の降りそうな雨で、しかもひどく寒い。「骨酒」は温まるし、ホッとするし、満足感あるし、こんな日にはいい感じだと思うのです。

 

 

 

 

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