酒倶楽部ステップは9月が決算なんです。その決算の結果は、つい先日出来上がってきました。酒屋のおやじにとっては、正直言って気が重い季節。酒販業界は斜陽傾向がずーっと継続しており、そこへ昨年のリーマンショックに始まった景気の世界的な後退。将来的には、あまり明るい業界ではないのです。
決算内容を見てびっくり!粗利率は若干減少しているものの、売上高は前年比で上昇!税理士さんも不思議なご様子で「ついに斜陽傾向もボトム・アウトしましたかねー!?」などと問いかけられ。そりゃーありえないでしょ!などと思いつつ、酒屋のおやじは「そーだと良いのですが・・・・!(汗!)」などと答えさせて頂いたんです。酒販業界を取り巻く環境を考えると、状況が上向く要素がないんです。大きなダウントレンドの流れの中で、たまには商売をしている場所によって、”漁夫の利”を得るみたいな事が起きるだけで、根本的なファンダメンタルズは、全く変化していないのです。何か新しいアイデアを取り込まなくては!と考えてはいるのですがね・・・!(難!)
酒類の中で、一番元気のよかった本格焼酎もピークアウトした様子!
この写真は、業界雑誌「酒販ニュース」に載っていた本格焼酎の課税数量の推移です。
ついに本格焼酎の伸びも、2年ほど前に付けた数量が、とりあえずのピークとなった事が確認されたようです。ただ、本格焼酎に取って代る酒類がないため、劇的に需要が激減するということもなさそうですが。
驚いた事に、2007年の出荷数量のピークまでに30年以上もの間、市場規模を拡大し続けたのであります。これは、もうブームと言うよりも、ビール産業に近い成長ぶり。(ただビールメーカーみたいな大企業は生まれてないのですが)本州に間違いなく本格焼酎が定着してしまったのです。酒屋のおやじも宴会に誘われると、頼んでもいないのに必ず生ビール飲んで芋焼酎飲んでと、いつもこのパターン!これは、日本全体の酒文化の流れなのです。
ここ数年の間に、ドラスティックに本州の本格焼酎の需要は変化しました。面白いのは、本州の中でも本格焼酎の一人当たりの消費量が、九州レベルまで上昇した県が二つあるんです。それは、なぜか山梨県と島根県。なんで!?って感じですよね。酒倶楽部ステップのある埼玉県などは、まだまだ一人当たりの消費量は少ないのです。山梨県の人は、法事なのでも清酒ではなくワインが出されるほど、ワインの消費量は多いはずなのですが、なぜ本格焼酎なのでしょうか?不思議です。
酒屋のおやじ的には、今面白いのが清酒業界。特に中堅以下の規模の蔵元が、凄まじいアゲンストの風を受け、大変厳しい状況なのですが、そんな中で”とにかく良い酒を造ろう!””新しいアイデアの酒を造ろう!”といった動きがあるのです。つまり、酒類の中では、今一番のアンダーバリューの、お得感ある商品を買える可能性が高いのであります。美味しい地酒は一升2000円~2500円レベルに集中しているようです。今こそ地酒を楽しむにはベストの時期かもしれませんね!
※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります
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