ブルゴーニュの名門ドメーヌから来日された5人の女性ヴィニュロンヌの5人目は、ショレ・レ・ボーヌの小さな村にある偉大なドメーヌ「トロ・ボー」。
トロ・ボーのワインはどれも果実味が豊かでタンニンが丸く、とても洗練されたスタイル。
またヴィンテージごとのブレも少なく、村名ショレ・レ・ボーヌなどは、レストランの定番として常時ワインリストに載せておけるアイテム。
<酒倶楽部ステップ ワイン担当と トロ・ボーのナタリー・トロさん>
グランクリュのコルトン・シャルルマーニュ、コルトン・ブレッサンド、コルトンを筆頭にプルミエ・クリュのアロース・コルトン、サヴィニー、ボーヌ、お膝元のショレ・レ・ボーヌなどを生産されております。
ナタリーさんにとってのワイン造りは、ブドウがとにかく大切でありドメーヌの仕事のほとんどは畑の仕事。また設備も大切であり、手摘みされたブドウは酸化する前に、直ちに醸造工程入るシステムを構築しているのだとか。
ナタリーさんのもっともおススメしたいワインは村名のショレ・レ・ボーヌ。30年前にはフランス人でさえ知らなかった名前で、この場所にグラン・クリュ、プルミエ・クリュはなく村名アペラシオンが最上。
果実味豊かでやさしさのある味わいが特徴です。
2016年ヴィンテージは84歳のお父さんも初めて経験したほどの大被害を被りましたが、残ったブドウから出来上がったワインは、いわゆる”ブルゴーニュタイプ”の2002年や2010年に似た爽やかでストラクチャーのしっかりとした素晴らしいワインになりました。
2017年は暑い一年でブドウが良く熟し、質、量ともに素晴らしい。2009年以来でもっともよい年になったとのこと。
<トロ・ボー コルトン グラン・クリュ 2010 と 黒毛和牛ローストビーフ>
コルトン・コンブの区画のワインですが、非常に小さいためコルトンのみのワイン名。
・・・いやはや素晴らしい。流石の2010年ヴィンテージだからなのか、コルトンだからなのか、トロ・ボーだからなのか、たぶんそれらのすべてが要因なのでしょう。うなるほどの美味しさです。
2010年はドメーヌ好みの味わいと語っておられましたが、フィネス、力強さ、丸み・・・・素晴らしい。
酒屋のオヤジが聞き間違えていなければ、コルトンでは20年前よりピノ・ノワール・フィンヌをいう品種を栽培しているのだそうで、ブドウの実をつけすぎない品種なのだそうです。
このワインの特別感はその品種から来ているものなのかも知れません。
ナタリーさんおススメの料理は、ブレス鶏のロースト。低温で長い時間をかけてローストし、最後にちょっと温度を上げて仕上げます。鶏肉のお腹にはタイム、塩。胡椒、切ったレモンを詰め、外側には塩、胡椒、バター。ブレスはコート・ドールの隣なのだそうです。
ポイントは、もちろんブレス鶏を使うこと。トロ・ボーらしいやさしさのある味わいのワインに合うのだそうです。
畑仕事中心の丁寧なワイン造りが伝わるような上質さが素晴らしいドメーヌです。
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