先日、酒問屋さんから大手調査会社さんの調べた2010年の焼酎業界の資料をいただきました。
麦焼酎業界と芋焼酎業界、それぞれのトップ。
焼酎の売上高は2008年をピークに、この2年間は数%の微減。メーカーによっては大幅に売り上げ高を落としているところもあります。そんな中、本格焼酎の売上高トップに君臨するのは8年連続「いいちこ」でお馴染みの三和酒類さん。大分県の焼酎メーカーの売上の65~70%が三和酒類さんの売上で占められているのです。
しかし、麦焼酎業界ではダントツのシェアを誇っていても、世の中の変化でしょうか、6年連続で売上は前年割れとなりました。
そのトップの座にある三和酒類さんを猛烈な勢いで奪い取ろうとしているように見えるのが、2010年の売上高が第2位の「黒霧島」でお馴染みの霧島酒造さん。トップとの差は約10%。霧島酒造さんの勢いは強烈で、何と8年連続の二ケタ増収。売り上げは8年前と比べて約3.8倍に拡大したのだそうだ。
霧島酒造さんの売上も、宮崎県の焼酎メーカーの売上の約60%を占めるほど。こちらも地元宮崎県の焼酎業界ではもちろんダントツ。今年12月には霧島酒造さんの新工場が竣工し、生産を開始する予定で、さらなる市場の拡大を目指されるのだそうだ。
このペースが続けば、次年2011年にも1位と2位が入れ替わりそうですね。これは焼酎全体での売上高はやや減少傾向にあるが、その中で芋焼酎のシェアがより拡大しており、麦焼酎のシェアが減少していると言いかえることもできるのだと思います。
その他に「スゴイな!」と思ったのは、売上第5位の二階堂さんです。売上高は前年割れしましたが、それでも従業員52人で180億円売り上げているのです。従業員一人あたりにすると約3.5億円の売り上げ。しかもその商品アイテムは少なく、ほとんど「二階堂」と「吉四六」の2種類だけ。もの凄い効率的経営ではないでしょうか!
酒屋から見ると本格焼酎は、家庭用、業務用、ギフト用と、日本全国に完全に定着したように思います。それも年齢、性別、住む場所(都会か地方か)を問わずにです。
酒屋としては、やっぱり酒類の中では、焼酎に今後も一番注力すべきだと思う次第です。
※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります