まったくもって立場にそぐわない分不相応な体験ではありますが、ガストロノミーの世界をのぞかせていただく機会をいただきました。
「街場の酒屋なんぞが、こんな場違いな場所にまで出っ張って来て、何やってんだろうか?」みたいな自己矛盾とも言える違和感を感じつつも、そのまったくもってブルジョア級のご馳走には、もはやその光景からしてうっとりとさせられた次第です。
【ブルーノ・パイヤールNec Plus Ultra 2003 とキャビアの前菜】
見た目からしてパーフェクトなガストロノミーでしょう。
ブルジョア的、セレブ的・・・自身の場違いな違和感があるにせよ、この圧倒的な優雅さのある景色の世界観は素晴らしい。
熟成ヴィンテージ・シャンパーニュとキャビア。もはや女房殿になどにはまったく話せないような最上級なマリアージュと言えます。
飲みもののシャンパーニュは、世界的に著名な料理人であるジョエル・ロブション氏が惚れ込んだと言われている「ブルーノ・パイヤール」のNec Plus Ultra 2003。この「ネ・プリュ・ウルトラ」とは究極という意味。
その味わいは、まったくもってただ者ではない。「えも言われる味わい」とは、まさにこんなことなのでしょう。
現在最も注目されているとみられるシャンパーニュの2002年ヴィンテージはポテンシャルが高い分、まだリリースがないとのことですが、2003年ヴィンテージは生産量は極めて少ないが熟成が早いようで、先にリリースされた様子。今楽しむのにもっとも適したシャンパーニュのヴィンテージとのことです。
熟成感ある香りと、その熟成感としっかりとした果実味が織り成すバランスは「・・・・・ワオ!」どころの話ではないぐらいに素晴らしい。
芸術的に美味しいスパークリングワインを楽しみたいと思えば、やっぱりシャンパーニュなんですね。感動しました。
前菜は一見キャビアに見えますが、実は手間をかけた料理。キャビア、ジュレ、蟹、ムースなどが層になっておりました。
お城のように豪華なレストランで、優雅に着飾った方々の中にあって、蕨あたりから出っ張っていった酒屋のオヤジは自己矛盾的な気持ちを抱えながらも、まったくもって心優雅で、うっとりとした気分にさせていただいた次第です。
2003ブルーノ・パイヤールNec Plus Ultra 価格2万円~3万円
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