“高級ワイン市況”の記事一覧

えらいコトになってた「中国の高級酒市場」!

日経新聞によれば、香港で上場する白酒販売大手の銀基集団控股の発表した2013年3月期決算の売上高が、前年同期比で87%の減少、赤字転落なのだとか。

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【写真は日経新聞の記事】

 同社は「五糧液」や「貴州茅台酒」など高級白酒が売上の9割以上を占めていたのだそうで、習近平国家主席が打ち出した倹約令や腐敗対策を背景に、公費による消費や贈答需要が大幅に減ったことが原因とのこと。

さらに中国経済の減速も白酒需要の減退を招いたらしい。

誤解を恐れずに上記の内容を平たく言えば、”今まで高級酒が売れたのは、中国の役人が立場を利用して贅沢三昧やってたから!”ってことなんでしょうかね。

数年前に、シャトー・ラフィット2008や、茅台酒の価格が急騰したのも、その主な理由は役人のパーティーや、役人のための接待、贈りものための様ですね。「どんだけ役人が多いんやねん!?」って規模ですよね。

 最近ニュースになっている「中国の影の金融システム」は、平たく言えば「日本の不動産バブル」+「アメリカのサブプライム・バブル」の状況をつくりだしってことだと思います。

今まで中国が牽引して資源や、ワインなどの高級酒の価格を押し上げて来ましたが、今後は「山高ければ谷深し」で、逆方向への牽引役として、いつの時点かで逆噴射する可能性がありそうです。そしたら、益々高額酒の売上は減少へと向かうのでしょう。

とにかく中国が主役でのスーパーサイクルは終了したようです。そして後に待っているのは「谷深し」の部分なのか・・・・・・数年後に中国市場主導での、相当ヤバイ時期が来るかも知れませんね。

ちなみに、2011年に中国系が買い上げて急上昇したシャトー・ラフィット2008年ですが、なぜそれほどまでに2008年のラフィットを好んだのか?が最近分かりました。8(八)は末広がりで縁起が良いことは分かりますが、名前にも理由があったようです。2011年のウサギ年にラフィット・ラフィット・・・・・・ラビットってことですね。

そういえば、日本でもバブルの時に、夜のお姉さん方が普通に「シャトー・ラビット」1本なんて言ってたかも!(笑)

 

 

 

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グランヴァン(ほとんどボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その24

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたして「グランヴァン市場はバブルなのか?」もしそうなら、「今後そのバブルは崩壊するのか?」を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその24回目。

古ワインMay13

 

 

 

 

 

 

 

 

【グランヴァン(ほとんどボルドー)ワイン・インデックスの2008年7月から2013年5月末までの推移】

”上値を重くするグランヴァン市場の外部要因”

昨日の業者向け高級ワイン取引プラットフォーム Liv-ex での取引で、Chラフィット・ロートシルトのセカンドであるカリュアド・ド・ラフィット2004が4ケース、2009年11月以降の最安値で取引された。

取引価格は2010年12月に付けたピークの£3,330から47%安い、ケースあたり£1,750。それでもここ10年間のヴィンテージのカリュアド・ド・ラフィットの中では2004が最も高値にある。

売り物が出れば確実に値を下げそうな印象のグランヴァン市場です。

今週の新聞に「はじけた金バブル」の記事が一面に掲載されておりました。ワインと同じ実物資産を代表するゴールドから資金が流出しており、さらにはヘッジファンドなどが更なるゴールドの下落をにらんで先物市場で売りポジションを増加させているらしい。

約2年前に$1900を突破したゴールド価格は30%弱値下がりしたが、ヘッジファンド大手の運用者は「$500まで下がってもおかしくない」と専門TVなどでコメントしているとのこと。

また、グランヴァン市場に大きな影響を与えていた中国の、株の急落も新聞の一面記事となりました。一時はグランヴァン価格は中国株に連動すると言われたほどなのですが、グランヴァン市場への影響力も同時に急落したようです。

今回の中国株急落の原因となった、中国の影の金融システムや、銀行の資金繰りの悪化問題が直ぐに改善されるとは考えにくく、しばらくは中国からグランヴァン市場への影響力は影をひそめることになりそうだ。

以前にこのシリーズのブログで、典型的な株式市場の相場形成と、今回のグランヴァン市場の相場形成が似ているような気がすると書きました。

大型株(ボルドー)が人気となり、それがピークアウトすれば出遅れの割安株(ボルドーのセカンドワイン)などに循環買いが入る。その後は割高感の強いもの(ラフィット系)が大きく売られて行く展開はやっぱり典型的な株式市場の相場形成と似ているのかも知れません。

FRB議長が量的緩和の縮小計画を表明して、世界の金融市場の環境が大きく様変わりしたとされる「ポストFOMC」を境に、グランヴァン市場にも更なる急落のリスクが出てきたのかも知れません。

極めて希少価値の高いチューリップの球根以外は、いわゆるオランダのチューリップになってしまう可能性が出てきたと言うことでしょうか。

 

 

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グランヴァン(ほとんどボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その23

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその23回目。

古ワインMay13

 

 

 

 

 

 

 

 

【グランヴァン(ほとんどボルドー)ワイン・インデックスの2008年7月から2013年5月末までの推移】

2011年6月28日にピークを付けたインデックス価格は、2012年11月13日まで約34%下落。その後は一方的なリカバリーに転じ3月15日には安値から約12%高い水準まで値を戻した。その後は横ばいよりもやや弱含みな推移の、価格変化に乏しい模様眺めの状況が続いている。

ボルドーワイン2012年ヴィンテージのアン・プリムール(先物取引)キャンペーンは不調。

多くの買い手にとって2012年ヴィンテージの価格は高過ぎると感じるようだ。2009年、2010年ヴィンテージと続いた高評価の年に高値で既に大きく買い付けていることもあり、ほとんどのワイン商が2012年ヴィンテージでのアン・プリムールへの参加を見送った。

また、このころからワイン取引のオファーとビットの差が開いている。売りたい人は高値で売りたいし、買いたい人は安くなれば買っても良いという状況。

アン・プリムールで最高値でのリリース価格となった2010年ヴィンテージワインの取引シェアが大きくなってきたことも市場を上値の重い状況にしているようだ。高級ワインの業者向け取引プラットフォームであるLiv-exではボルドーワイン全体の取引量の約30%を2010年ヴィンテージが占めているとのこと。

2011年、2012年ヴィンテージと続くアン・プリムールの不調のためか、ワイン商が2010年ヴィンテージの現金化に動いているとのこと。 

2009年、2010年ヴィンテージのアン・プリムールでは高値で大量に買われた。続く2011年、2012年ヴィンテージでは価格の割高感があるため、値下がりしない限り買い手が不在の状況。これでは、しばらく弱含みの展開が継続すると予想するべきでしょう。

ところで、今日の新聞にイングランド銀行が「史上最大の国債バブル」が混乱した状態ではじけることへの警戒感を表明したとの記事が載っておりました。

いつの日か終わりを迎える不況を回避するための大量の資金注入も、終わり方が 悪ければ、その時こそは本当にワイン市場も巻き込まれてのオランダのチューリップになってしまうかも知れませんね。

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世界のワイン在庫は最低水準、ゆるやかなインフレへ!

酒類の業界紙「ハーパーズ」にラボバンクのアナリストのコメントが掲載されておりました。

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【酒倶楽部ステップ店内で販売されているデイリーワイン】

「アベノミクスでデフレを脱してゆるやかなインフレへ!」と同じような話なのですが、現在の世界的なワインの低在庫水準は、ワインを扱う小売店や流通業者にとって、商売を建てなおす機会にするべきで、タイトな供給量を反映させての価格の見直しや、価値の再創出を行うべきだとのこと。

現在の世界のワイン在庫量は、ここ12年の間で最低のレベル。2006年と比べると40%低い水準にある。

低在庫水準は、特にバルクワイン(業者間での桶売り)の価格の上昇につながっており、特にスペインやフランスのバルクワインが上昇している。

2012年のワイン供給量は6%の減少、消費は前年と同じ水準で状況は改善されていない。

しかし、価格の上昇は同時に消費の減退につながりやすく最終的な販売価格は ”なかなか値上げができない” 状況にあるようだ。

そこで、その非常に敏感で神経質な販売価格を少しづつ値上げして、消費者がその価格を受け入れるのか、それとも他の酒類に移るかを見極めるべきなのだそうだ。

どの市場でも世界的に同じような傾向なのかも知れませんが、原料価格が上昇して、為替市場が動いて、それでも「それほど値上がりしてない」のは、その ”価格に敏感で神経質な現代の消費動向” に理由があるようです。「安値覚え」ってやつですかね。

それでも、何かの機会があれば、少しづつでも「値上げ」の方向にあるのは間違いなさそうで、これがいわゆる ”ゆるやかなインフレ” ってやつなんでしょうか。

プレミアム・ワインは別として、お得なワインを一番お得に楽しめるときは今なんです!

 

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グランヴァン(ほとんどボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その22

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその22回目。

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【グランヴァン(ほとんどボルドー)ワイン・インデックスの2008年5月から2013年3月末までの推移】

2011年6月28日にピークを付けたインデックス価格は、2012年11月13日まで約34%下落。その後は一方的なリカバリーモードに転じ3月15日には安値から約12%高い水準まで値を戻した。その後は、その戻りの高値より1%ほど安いレベルで横ばい。価格変化に乏しい模様眺めの状況が1ヶ月ほど続いている。

 ”ゴールド暴落!!”

「ゴールドと同じようにワインは現物資産でありインフレ懸念が価格を押し上げる!」などと言われ、ワイン市場とも値動きが似ているとされていたゴールドが暴落した。また、そのゴール暴落の影響を受けたのか、他のメタルや原油も値下がりしている。

ゴールド暴落により投資家がリスク回避傾向を強めているとのことで、昨年の11月から始まったワイン市場のリカバリーで流入したとされる、資産ポートフォリオの一部の資金もまた、高級ワインに対してのリスク回避傾向を強める可能性があるわけです。

 また、中国の経済成長率が予想外に減速しているとの状況も、高級ワインに対する中国の影響力の弱まりを連想させます。

”ボルドー2012年ヴィンテージのアン・プリムールはワイン・インデックス価格にアンダー・プレッシャー!!”

歴史的な厳しい天候となった2012年ヴィンテージのアン・プリムール取引(先物取引)が始まったようだ。いわゆる大物ワインの中ではムートンが先頭を切ってリリース価格を出した。価格は1本£240で、2011年ヴィンテージよりも33%低い水準で、2010年ヴィンテージよりも60%低い水準。

2012年ヴィンテージは、ここ10年間のヴィンテージの中では最も安い水準となり、2012年ヴィンテージがワイン・インデックスに加われば、インデックス価格を押し下げることになるようだ。

そんなことで、 ワイン・インデックスで見る、ゴールドと同じ実物資産としてのワイン市場は、なんとも頭重い展開が予想されます。しかし、ワイン市場全体へのアンダープレッシャーは、個別のワインで見ればワイン・コレクターにとっての好条件となるのかも知れません。

2012年のメルロー種の出来は良かった様子(もちろん造り手の努力の結果)。ロバート・パーカーさんによる、ポムロールの2012年ヴィンテージ・ワインへの評価は高いとのことで、「そのクオリティーは偉大な年と呼ばれる2009年や2010年に近い!」とのこと。

2012年の厳しい気象条件は、各ワインごとのクオリティーの格差を大きく広げる結果となったようです。

グランヴァン市場の予想としては、「横ばい」~「もう一段安」あたりでしょうか。しかし、まだまだ「オランダのチューリップ」のような状況ではないようです。

※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります

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