街場の酒屋などで働いてると、ホントによく分かるような気がするんです。
素晴らしい企業業績や株高と、巷の景況感とはまったく関係がないってことが。
新聞の記事によれば、日本人の将来に対する悲観論は際立っているとのこと。
株価に対しても逆張り傾向が強く、このところの株価の強含みに対して、個人投資家は記録的と言えるほどの大幅な売り越しなのだそうだ。
【日本経済新聞さんのスクランブル】
一昔前のような、世の中全体の景況感が良くなるようなことは考えにくいのかも知れません。
たとえ景況感が改善したとしても、例えば「シャッター通りと化した街の商店街がどうにかなるの?」みたいなことでしょうか。
それまで小売りの役割を請け負っていた街の商店街の商売を、大手ショッピングモールなどに持って行かれ、その後に今度は世界的な大手ネットショップなどが大きくその市場を奪う。大雑把にはそんな感じでしょうか。
しかも市場が拡大しているのなら良いのかも知れませんが、そうでもない。少子高齢化で、金額ベースでは増えることもあるのかも知れませんが、物量ベースでは米やビールのように市場は縮小傾向。
そんなことで、たとえ大手企業が好業績で株価が上昇しても、巷の好況感の改善となれば難しいのかも知れません。
つまり、何が言いたいかと言えば、景況感が良くなくて、将来の見通しが悲観的だからと言って、株価の先行きや企業業績とは全く関係がないってことです。
そして、街場の小規模な商売が成り立ちにくくなった一方で、多くの企業は素晴らしい体質改善に成功されています。だからと言って、企業にお勤めの優秀な社員さんが楽かと言えばそうでもなさそうなのですが。
このハッキリしている少子高齢化の流れで、将来に対しては決して楽観的になれないことは確かですが、体質を筋肉質に改善した多くの企業で、なおかつ勝てる見込みのあるフィールドで戦っておられる企業に関しては楽観的になれるように感じるのです。
また、そんな素晴らしい企業に出資するぐらいしか悲観的なマインドから抜け出す方法はないのかも知れません。
そして、悲観の中で買いを入れるのが、昔から伝わる相場の極意ではないでしょうか。
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