今週、日経新聞の一面に、「三菱東京UFJ銀行は国債入札の特別資格返上」のニュースが掲載されていた。
債券の取引はプロの世界の話であり分かりにくいのだが、国債市場は今、酒屋の素人でも分かるような歴史的な大事になっているようだ。
中央銀行は自ら進んで「池の中の巨大な鯨」となり、その歴史が語り継がれるような金融政策を試みているということなのか。
<日本経済新聞掲載のグラフ>
銀行が国債保有を減らし、逆に日銀が保有を増やしている。
もうこれ以上ないぐらい値上がりした国債を、日銀が銀行から買い占めている印象だ。
マイナス金利では銀行の国債市場での運用が、もうほとんど不可能ということなのかも知れない。それでも金利はマイナス幅を広げているから不思議だ。
もしこれがハント兄弟の買占めなら、いつか資金が尽きて、「すわ暴落か」みたいな話になるのかも知れないが、日銀は発券銀行であり、紙幣の供給と回収を行う機能を持っている。資金は尽きないということなのか。
その辺りが異次元な話で、まったくもって分かりにくい。
平たく言えば「日銀が国債を高値で買い取るから、銀行はそのお金を他でうまく運用しなさい」ということなのだろう。
それでも、酒屋のオヤジのようなド素人には二つの疑問がある。
ひとつは国の借金の貸し手が日銀とはどういうことなのか?オフセットってことなのか?
二つめは、銀行は国債を売却して得たお金をこの時代にどう運用するのか?
平成バブルの苦い経験があるため、不動産担保などによる融資合戦にはなりにくいと想像される。また、優良企業は銀行からの借り入れを増やさない・・・・・・・・・二つめの方は、少しは株式市場に流入することになるということか。
後は異次元過ぎてまったく分からない。それでもこの過剰流動性が激しく流れ込むような市場が出てきそうな気配は感じる。
人口が減少する日本で、アパートだけが不気味に増加するようなことにならなければ良いのだが。
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