“酒屋の株話”の記事一覧

「酒屋の株話」投機筋は悲観がお好きなのか

 

 

なんで日本円ばっかり買われるのか。

ほぼ全ての通貨に対して日本円が買われている。

株価から経済状況を判断するならば、米国は見るからに堅調、反対に日本は伸び悩んでいる。

経済のより強い国の通貨が買われても良さそうなものだが、なぜか世界中の通貨で日本円ばかりが買われている。

「経済指標が・・・」みたいな一般論的な説明では、どうもシックリ来ない。

つまりは膨れ上がった投機マネーが、暴れまわっているということではないだろうか。

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海外のプロの投機筋が何かのアイデアを手掛かりに、短期での利益を求めて為替市場での投機を行っているようだ。

膨れ上がった投機マネーを背景に、力ずくで日本円を持ち上げているとすれば、この市場もまた「池の中の鯨」状態なのかも知れない。

しかし、日本国債や日本株市場の鯨と違うのは、鯨が日銀ではなく投機筋で、短期での利益を目的として近い将来に反対売買を行うことだ。

鯨が買えば上がり、売れば下がることになる。

プロの投機筋が、もし単に「夏枯れ相場の商いの薄い市場ならマニュピレートできる」などと考え、ただそれだけの理由で円買いをすすめたのなら、トレンドフォロー傾向のある高速取引などのによる影響で値動きの幅は大きくなるのかも知れないが、その戻りも早そうだ。

日本株にとってもアンダープレッシャーとなるのだが、この状況は投資の神様が例えるところの、悲観したMr.マーケットが現れたということではないか。

またしても日本株市場へ参加のタイミングが訪れているのだと思う。

膨れ上がった投機マネーが悲観や破滅の方向に賭けるなら、その中にある本質的に楽観できるものは、さらに魅力を増すことになるのだと思う。

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「酒屋の株話」お上に逆らうな相場か

 

 

ファーストリテイリングの予想PERは86倍で、日経平均をTOPIXで割ったNT倍率は12.78倍でITバブル以来の高水準。

国債と同じように、日銀の買いは日本株市場でも影響が大きくなってきているようだ。

海外の投機筋もこの流れに乗って、日経平均買い/TOPIX売り の日銀トレードと呼ばれる取引を増やしているのだという。

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取引が細る時期になると「閑散に売りなし」などと言われるが、それに加えて「国策に逆らうな」もあるようだ。

日銀のETF購入額は今年中に10兆円を大きく上回ることになる。

国債市場のマイナス金利と同じように、この「池の中の巨大な鯨」とも言える日銀がファーストリテイリングをPER86倍にしているのなら、割高だからといって空売りを仕掛けるのは得策ではなさそうだ。

お上が直接株を買い上げ、さらにその額を倍増しているのだから、これはもうお上に逆らっては、日本株市場でも国債市場でも生き残れいけないということなのかも知れない。

外国人投資家からのさらなる激しい売り圧力が想像しにくい状況で、そろそろとカネ余りの金融相場が芽を出して来たということなのか。

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「酒屋の株話」”苦言は薬なり”でもやっぱり弱気になれない

 

 

いつでもノーテンキに日本株市場に関して強気ばかり書いているブログだが、特に個別株に関してはやっぱり弱気にはなれない。

四半期の決算が出てきた。

トヨタを筆頭に円高による減益が多い。

それでも大幅に業績予想の上方修正を行った銘柄もあった。そして業績が株価を押し上げた。

それでも割高感はなく、過度な過熱感もない。

業績の右肩上がりが予想されるなら、買うか保有し続けるしかなさそうだ。

また業績がパッとしなくてもバリューにすぐれた銘柄はたくさんあると感じる。そんな銘柄は下げたとしても底は浅いレベルにあるのだと思う。

「裁定買い残」の推移が示すように、メージャープレーヤーである外国人投資家からのさらなる激しい売り圧力は想像しにくい。

また過剰流動性がうごめいているような状況下にある株価水準としては、安すぎるのではないか。

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おどろいたことに、空売りファンド「グラウカス」の日本市場における最初のターゲットは「伊藤忠商事」だった。

レポートによれば「伊藤忠が東芝と同規模の会計スキャンダルを引き起こすことになると考えている」とのことで、「強い売り」を推奨している。

株価下落の目標は半値の631円。予想配当利回りで8.7%の水準だ。

総合商社とは最も分かりにくい業種のひとつであり、東芝の”チャレンジ”まではないとしても、市況のリスクや「たぶんイロイロと調整されてるんだろうな~」と市場が考えるから割安感ある株価水準で、配当利回りも高いのだと思う。

そんな商社の商売を徹底的に調べ上げ、最悪のシナリオでの会計方法で目標株価が631円ということなのか。

今後どのような展開に発展するのかは想像もできないが、もし本当に株価が631円レベルまで値下がりするなら、状況にもよるが、非常に魅力的な水準だと感じる人は少なくないように思う。

信用倍率は一気に低下している様子。

やっぱり弱気にはなれない。

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「酒屋の株話」ハーレムに放り込まれた中年オヤジか

 

 

「ハーレムに放り込まれた若者のようだった」とは、かの大物投資家が割安株であふれかえっていた時代の状況に、どれぐらい興奮したかというたとえ話。

そこまで興奮しないのかも知れないが、バリュー投資家にとって今の日本株市場は「中年オヤジ」ぐらいの興奮レベルにあるような気がする。

日本経済新聞に楽天証券経済研究所所長 窪田氏による、「日経平均株価と裁定買い残」の関係に関する記事が掲載されていた。

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<写真は日本経済新聞>

記事の内容を平たくいえば、日本株市場のメージャープレーヤーは外国人投資家であり、「裁定買い残」の動向は外国人の日本株に対するバイアスを示していて、同時にそれは日経平均株価の動向でもあるということ。

その「裁定買い残」が示している現在の状況は、なんとリーマンショック並みの規模で外国人が先物を使って日本株を売ったことを示している。

その結果、裁定買い残は1兆円を割り込み、リーマンショック時の低水準と同レベルにある。

ここから外国人がさらに先物を売り込む可能性は低く、需給面では相場の転換点が近づいているとも推測できるということだ。

そして日銀はETFの年間購入額を6兆円に増やした。

もし、日本株相場が上昇トレンドに転換するとすれば、一番影響をうけるのは、これでもかと売りたたかれている印象の大型バリュー銘柄だろうと思う。

そんな大型銘柄は、バリュー銘柄としての賞味期限が短くなって来ているということなのか。

バリュー株投資が、もっとも高いパフォーマンスを上げる可能性が高いことはよく知られた話。

だがバリュー投資は長期投資。目先の値動きを気にせず、長期保有で挑む必要がある。

また、まったく持って刺激的ではないし、成果が出るまでに時間がかかる。

それでも、そんな覚悟ができれば、今はそのチャンスなのかも知れない。

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「酒屋の株話」任天堂、ソフトバンク・・・買い場は

 

 

日本株市場でもっとも注目されている個別銘柄といえば、もちろんポケモンGOが爆発的人気となっている「任天堂」。

また、株価は軟調だが、「ソフトバンク」による大胆な買収も、かなりのインパクトがある。

両方ともに、将来的にはかなり盛り上がることになりそうだ。

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<写真は日本経済新聞>

将来性のあるものを、お得な価格で買うのが理想的な投資方法だと思う。

これらの銘柄の将来性は高い。だが問題は価格だ。

両銘柄ともに、「いつ買うのか」という買いのタイミングこそが最も重要だと思う。

任天堂はポケモンGOの爆発的人気により、株価もまた爆発的人気で買い上げられた。「上がるから買う」といった短期投機筋の過熱感ある大量買いが、一気にオーバーシュートして一時的な天井圏を形成した印象を受ける。

また、新聞等で問題視されているように、ポケモンGOは画期的なゲームではあるが、その一方で危険視もされているのは周知のとおり。社会問題にでも発展しそうな状況なら、さらなる買いは見送られる可能性もある。

オーバーシュートしたとすれば、その調整が予想される。この上昇に対するセットバックは、意外に大きくなる可能性があるとみるべきかも知れない。

 

ソフトバンクはアームHを予想PER70倍、43%のプレミアムで買収した。今後拡大するとみられる世界のIoT市場での天下取りに向けて大きな布石を打ったのだ。

「高すぎる買収」と市場は見ているようで、株価はその後値下がり傾向にある。

それでも、強い円と歴史的な低金利の状況下で、海外の成長企業を買収することは、まったくもって合理的な行動だ。

この超低金利では借金を返すよりも、借金を増やしてでも有望企業を買収し、これからの世の中の変化に対応するとは、リスキーな感じはするが利にかなっていると思う。

シナジー効果があるのかどうかは分からないが、アームHのような業績右肩上がりの強い成長企業を買収しようと思えば予想PER70倍ぐらいは妥当なのかも知れない。

ありがたいことに、「ソフトバンク」「任天堂」ともに目先は弱含んでいる。どこまで下がるのか。

保有銘柄の入れ替え、もしくは買い場を探すべき時が来るのかも知れない。

高い将来性ある銘柄を、妥当な価格で買える機会はあるのか。

 

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