“酒屋の株話”の記事一覧

「酒屋の株話」AIを知り己を知れば・・・・

 

 

米国のある大手金融機関では、2000年に600人在籍したトレーダーが今ではわずかに2人だけになってしまったのだとか。そのかわりに今では200人のコンピューターエンジニアが運用する人工知能が自動的にトレードを行っているとのことだ。

少し前に話題となった「超高速でコンピューターが取引を繰り返すHFT」と、今話題の「人工知能による自動取引」とどう違うのかは分からないが、今後の株式市場はますます感情のないプログラミングされた自動取引が市場を仕切ることになりそうだ。

感情のない機械的なコンピューター取引はまだまだ始まったばかりであり、長年の経験則からくるような帰納法による人間の感覚は疑ってみた方が良いということなのかも知れない。

 

 

 

 

 

 

それでも人間ならではの学習能力で、今後も株式市場で生き残る道があると信じたい。

もちろん人工知能とガチで争うような方法は、個人投資家にとってまったくもって賢明とは言えないだろう。個人投資家としての戦い方は違うところにありそうだ。

流動性に欠ける中小型銘柄では取引に厚みがない分、価格の変動は大きくなる。同じような原理だと思うが、昨年はコンピューターによる自動取引量が大きくなったことで日経平均株価の流動性が一時的に失われ、急激な価格変動に見舞われた。

この状況を人間は学習した。想定外のノイズには、感情のないコンピューターよりも人間の方がうまく対処できそうな気がする。

極端な価格になった時には個人投資家が得意とされている、いわゆる逆張りが意外にうまく機能するのではないかと思う。

それでも「買い場」「売り場」の訪れる機会は以前よりも少なくなりそうだ。

長期的な視点に立ち、目先のノイズとみられる動きは無視して辛抱強く挑めば、人工知能が仕切る市場でも生き残っていけるのではないかと思う。

それにしても、感情のないコンピューター取引がどんな状況を生み出すのか、ちょっと楽しみな気もする。

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「酒屋の株話」ビビったら食われちまいそうだ

 

 

「マーケットはロングだ!ショートだ!」などと言いながら、市場で有利な立場にある者が巧みに相場をゆさぶる。上でも下でも相場が動く方にゆさぶり、偏った短期投機筋の反転しやすいポジションの反対売買を誘う。もしくは新規の売買を誘う。

狩猟的ディーリングの常套手段だろう。そして弱い投機ポジションは狩り獲られる。

またそんな狩猟法には、まったくもって寛容さがない。従ってそんなゆさぶりによるノイズは、時として大きく相場を変動させることになる。

為替市場ではミセス・ワタナベからまるで強盗のように荒稼ぎした手法だ。

おもに中小型株で注目されている銘柄が狙われるようで、株価が割高だろうが、割安だろうがまるでお構いなし。

 

 

 

 

 

 

株価形成における歪みでありノイズとみるべきだろう。

そして、そんな投機的思惑により形成された株価は、多少の時間が必要なのかも知れないが再帰的な動きをするというのが、かの「再帰性理論」ではないか。

合理的に考えてみれば、割安だと思えば買えばよいだけなのだ。

その他に必要なことがあるとすれば辛抱強くあることだろうか。

弱肉強食と呼べるこの市場で、強欲な狩人に仕留められて食われないようにするためには、仕掛けられるノイズにビビらないよう平常心で辛抱すること以外にないのかも知れない。

「恐れ」を売ることは得策ではない。また、その株価が割安だとすればなおさらのことだ。

合理的で辛抱強い投資法こそが、いつの時代でも最強なのだと信じたい。

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「酒屋の株話」弱いものいじめ相場

 

 

市場は弱腰だ。

今や世界最強の人物から、まるで弱いものいじめでもされているかのように急落させられる銘柄。為替も影響力ある発言でドル高方向には進みにくい。

また、四半期決算の影響も、業績予想の上方修正が見込まれる銘柄に対しての反応は鈍いが、下方修正が見込まれる銘柄には敏感に反応するように見える。

このところ継続していた海外投資家による買いも、ついに現物株に関しては売り越すようになった。

株式市場は再び警戒感に覆われてしまったようだ。

 

 

 

 

 

 

不動産投資家らしい強引な交渉術による弱いものいじめは、たぶん今後も続くと予想される。

そんな弱いものいじめへの対策があるとすれば、いじめられて安くなった銘柄、もしくは安値に放置されている成長株を買うことではないか。

この株式市場の上昇トレンドが転換点を迎えているとは思えない。弱腰とも呼べるようなこの警戒感は、上昇トレンドの中での市場心理の恐れだ。

業績が上振れする可能性の高い成長株なら、この四半期決算が良好にもかかわらず株価に反映されていない銘柄は、「今買わずにいつ買うんだ!?」ぐらいの強烈に魅力的な買い場ではないかと思う。

EPSを張ろうと思えば、今でしょう!

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「酒屋の株話」商売は売れるものしか売れない

 

 

今週、NYダウは2万ドルを超えた。

米国株市場、日本株市場ともにさらなるトレンドフォローの買いが入る余地はあると推察される。

しかし、トレンドフォローで参入するような投機筋の買いは、状況に応じてすぐに売り抜けてしまう。

トランプ新大統領の言動に影響を受けやすいこの環境下では、投機筋の売りによる急な株価の調整も覚悟するべきなのかも知れない。

マクロを張ろうと考えれば、まったくもってままならない環境にあるようだ。

 

 

 

 

 

 

<写真は日本経済新聞の記事>

以前、新聞にある上場会社の会長が「商売は売れるものしか売れない」と書いておられたが、このままならない環境下では、やはり信じるに足るものは、確かに売れるものを販売している企業ではないか。

「商売は売れるものしか売れない」とは、酒屋としても腑に落ちる考え方でもある。

商品やサービスがこの先も必ず売れることが重要なのだ。

かのチャールズ・ダーウィンの有名な言葉に、「すべからく強いもの大きいものが生き残るわけではない。変化に対応したものが生き残る。」というのがある。この言葉はもちろん株式市場にも当てはまると思う。

つまりは、こんなままならない環境下だからこそ、時代の変化に対応して骨太な成長が想像できる「売れるもの」を持つと考えられる企業の、妥当と考えられる株価水準の株式に注目するべきではないか。

日本株市場では小型、中型の成長株がなぜか盛り上がらない。大型株ばかりが買われているのだ。

見過ごされている小型、中型の成長株で信じるに足る銘柄なら、このままならない環境下ではなおさらのこと、魅力的な投資対象ではないかと思う。

 

 

 

 

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「酒屋の株話」警戒から懐疑へ

 

 

トランプ米大統領就任演説に対する警戒感から、ここ一週間のNYダウは調整ムードが続いたが、就任演説当日に反発した。

二度あることは三度あると言われるが、スケールはまったく違うにしても、昨年の「英国国民投票」「米大統領選挙」と同じような株式市場の反応といえる。

警戒感から解き放された反応だとすれば、今後も同じように上値を試す展開となるのではないか。

それでも、有名俳優なども加わっての大規模な反トランプデモもあり、一部が暴徒化するなどさらなるトランプリスクの台頭で、企業業績どころではない警戒感に株式市場が覆われてしまう可能性もある。

いづれにしても、警戒感から解き放たれた株式市場は、しばらくは懐疑の中で買われる展開ではないか。

 

 

 

 

 

 

<写真は日本経済新聞の記事>

NYダウと同じように警戒感が感じられた日本株市場には、もちろん過熱感も感じられない。しかし底堅い。

言い換えれば 、まだまだこの上昇相場に達成感がないのだ。

その中でも特に中小の成長株は盛り上がりに欠ける。好業績が期待できるとしても、その株価形成の過程とは本当にランダム・ウォークなのだと改めて感じる。

ケインズの美人投票に例えれば、自身が最も美しいと思う人は、海外投資家にとってはイマイチだと言うことなのだろうか。

中小銘柄にも魅力はあるが、その大量の購入資金のサイズに合わないということなのだろう。

我慢強く辛抱して、信じて待つことが、このままならない状況下で生き残る方法なのかも知れない。

 

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