日経平均株価が下がらない。ドルに至ってはスカイロケットだ。
まるで相場の格言にある「押し目待ちに押し目なし」の実例。価格調整を待って買おうとしているが、まったく買えていない状況だ。
<写真は日本経済新聞の記事>
それでも、中小の成長株に特に注目しているものとしては、「なぜ上がらない」みたいな真逆の印象がある。
トランプ氏選出によるトランプ相場は継続している。それでも、季節要因ともいえるファンドなどの決算による影響も大きいのではないだろうか。
これまで好調な推移を続けてきた中小の成長株の売却。その反対に低成長とされた大型株に対する空売りの買戻しの影響だ。
日経平均株価に強い影響力を持つ大型株の買戻しや、価格上昇によりオプションに対してのデルタの買戻しが押し目のない上昇を醸成しているのではないかと推察する。
では、次に来る展開はやはり押し目の形成なのか。
売られた中小の成長株へはバリュー買い。そして、買われた大型株や日経平均には、このトレンドに乗り遅れている買いが入るのではないか。
押し目は買われそうな状況だが、大幅な調整への不安から新規での買いは、押し目なしには入って来にくいとみられる。だから下がりにくい。
テクニカル指標が買われ過ぎを示しているとしても、中小の成長株、大型株、日経平均、ドルと恐ろしさはあるが、やはり”買い場”が継続しているのではないか。
「トランプ・ラリーのチキンレースに参加するガッツはあるのか?」みたいな状況ではあるが、大怪我を負うようなことにはならなそうだ。
また米国でも日本でも、もし債券市場から株式市場への本格的な資金シフトがあるとすれば、安易な株式市場への空売りはタフなことになりそうだ。
2016年6月のブレグジットでボトムの形成。その悲観の中で生まれたブル・トレンドは、トランプ氏選出を機に懐疑の中で育つ段階に入ったということではないか。
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