「過剰流動性の嵐が日本株市場に吹き荒れる!」と考えている酒屋のオヤジではありますが、その一方、もし自身がバリュー投資家ならば、このところたぶん世界で一番売りたたかれているロシア市場に注目するべきではないかとも考えるわけです。
経済制裁にともなう景気の悪化、原油の下落で、投資資金が一気に逃げ去ってしまった印象の市場ですね。
世界一の割安水準で、エネルギーの市況に大きな影響を受けるロシア株。原油の下落で昨年はロシア株、ルーブルともにさらに大きく下落しました。
【ヤッフージャパンさんのロシア株ETFチャート】
昨年の12月にロシアの中央銀行が政策金利を大幅に引き上げたことによりルーブルは反発。ロシア株も反発したようだ。もちろん円建てのロシア株ETFは反発した。
政策金利が17%の水準では、大きなコストを支払いながらのルーブルのショートは持ちにくい。逆にその金利に魅力を感じてロングしようとする方は出てくるのかも知れませんが。
一方の原油市場はこの先さらに下落する可能性はあるのだと思います。
しかし、生産コスト割れの水準では多くの供給側が生産を止め、市場に対して買い手となるのがコモディティー業界の常でしょう。つまり、決して強気にはなれないが、生産コストが上昇しているとみられる昨今では、昔のような価格までは下がりにくいということだと思うのです。
この先、原油の下落を受けてロシア株も下げることはあるのだと思います。しかしルーブルが売られにくいことから、前回の安値を下回ることはないのでは、とも思えるのです。
たぶんロシア株を買うとは、ルーブル相場と原油相場の中間あたりを買うようなイメージでしょうか。両方ともに非常にボラタイユでリスクは大きい。
ロシア株が一気に上昇に転じるとは思えません。それでも割安感があり、なおかつ売り叩かれている市場は魅力的です。
もし、資金に余裕があれば、あせらずゆっくりと徐々に購入してみる。これがバリュー投資家として正解の行動ではないかと思う次第です。
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