シャトー・ラフィット・ロートシルトの価格形成には中国市場の影響が大きい。最近の中国での偽造品の広がりと、その影響も受けたとされる価格の下落。ブランドイメージを守るためにラフィット関係者が本格的に動き出したようです。
昨年シャトー・ラフィット・ロートシルトを含むラフィットブランドのワインは1100万本輸出され、そのうちの150万本が中国へ向かった。アジアで最も大きい市場が中国なのです。
昨年、ラフィットブランドの最高峰ワインであるシャトー・ラフィット・ロートシルトは20万本しか生産されていないにもかかわらず、中国では60万本のシャトー・ラフィット・ロートシルトが昨年取引されているのだそうだ。
もちろんこれには、それ以前の在庫からの流入分も含んでいるのだが、かなりの量の偽造品が流入しているようなのです。価格の下落も進んでおり、中国市場でのブランドイメージを守るために関係者が動き出したとのこと。
デイリーチャイナの伝えるところでは、ラフィットグループは偽造品業者を排除するためのプロを雇い入れたのだそうだ。他の供給会社では、認証シールを付けて中国の消費者に本物であることを理解してもらう活動を行っている。
また、「中国市場でブランドイメージを守るには、人々にもっとワインを知ってもらうべき」とする意見に賛同する人は多く、ワインに関するプロモーション活動が今後、中国で多くなるようだ。
なぜなら、中国には偽造のマオタイ酒も存在するのだが、多くの消費者は経験から偽物と本物の違いが分かるようになっているのだそうで、ワインに関しても同じく経験が必要とのこと。
シャトー・ラフィット・ロートシルトは高値から大きく値をさげましたが、中国では引き続き最も強力なブランド力のあるワイン。中国での高級ワインに対する需要は経済成長が鈍化しても引き続き強いため、引き続きラフィット価格は高値圏での推移が予想されているようだ。
また投機人気も強く上海ワイン取引所ではラフィット・ロートシルトの取引が全体の20~30%を占める。その中で消費にまわるのは40%程度とのこと。
「どうせ金持ちが見栄を張った席の”カンペー”で一気飲みすんでしょ!味なんかわかんねーよ!!」なんて想像しちゃうと、偽造品を売りたくなる気持ちは、分からなくもない気もするわけです。
それでも、ワインを販売する側からすれば、できるだけ良い状態の本物を販売させて頂いて、お客様から信頼して頂いた方が商売としては遥かに良いことだと思う次第です。
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