グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格は、ブラックマンデーすぐ後の1988年からインデックス・ベースで2011年6月まで約20倍に高騰。 はたして「グランヴァン市場はバブルなのか?」、もしそうなら「今後そのバブルは崩壊するのか?」みたいなことを酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその 34回目。
【グランヴァン(ほとんどボルドー)ワイン・インデックスの2009年4月から2014年4月末までの推移】
2011年6月28日にピークを付けたインデックス価格は、デイリーベースで2012年11月13日まで約34%下落。その後反発して2013年3月15日には安値から約12%高い水準まで値を戻した。
それ以降はダラダラとしたなだらかな下げが続いている。3月15日の戻り高値から先月の4月末までの値下がり率は約14%、前月末からは約1%低い水準。2011年6月のピークからは約37%安い水準。
ボルドー2013年ヴィンテージのアン・プリムールのキャンペーンの不調がさらに市場の雰囲気を重くしている印象。
市場のコンセンサスとしては、今回のアン・プリムールは過去に前例がないほどの不調に終わるだろうとの予想。すべての業者がボルドー2013年ヴィンテージのボルドーシャトーの出値は高すぎると感じているようだ。
業者向け高級ワイン取引サイト「Liv-ex」のブログによれば、ボルドー2011年ヴィンテージの26銘柄のうち、この2年間で価格が上昇しているのは4銘柄しかなく、3銘柄はリリース価格を割り込んでいるとのこと。そして、さらに値下がり傾向が続いている。中にはリリース価格よりも40%安い銘柄もあるとのことだ。
その他の2012年、2010年、2009年ヴィンテージも同じような展開とのことで、2013年ヴィンテージを今の出値で買えば、高値づかみになってしまう可能性が高いと考えるのは当然でしょう。
先日の金曜日、瓶詰めされたボルドー2011年ヴィンテージのパーカーポイントが発表されました。樽試飲でのパーカーポイントから一気にアップ・グレードしたワインもあり、2011年ヴィンテージが買われてインデックスが堅調に推移する可能性はあります。
しかし、現在のダウントレンドを抜け出すほどのインパクトがあるとは考えにくく、頭の重い展開は継続しそうです。
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カテゴリー:高級ワイン市況