今の日本株市場では日銀と公的年金を運用するGPIFの2つの公的マネーが、株主の上位10位以内に入っている企業は東証1部の96%に上るとのこと。
公的マネーが10位以内の大株主になっているのは東証1部で1917社。その中で筆頭株主になっているのは484社で、全体のほぼ4社に1社に相当するのだそうだ。
<写真は日本経済新聞>
公的マネーにより日本株相場は下支えされているとみるべきであり、今後もその保有額は増加すると予想されている。
相場の予想とは推論であり、帰納法か演繹法によって導き出される。
しかし、帰納法による分析、いわゆるプロフェッショナルの方々の長年の経験則からくるような相場判断は、ひょっとしたら一度疑ってみるべきなのかも知れない。
今の日本株市場では下げるべき銘柄が下がらない。かなり特別な環境下にあるといえる。
今までの経験則からくるような帰納法による分析はしばらく無視して、演繹法のみによる相場判断が有効ではないか。
もし大量に株を購入しているのが公的マネーではなく、ハント兄弟なら近い将来のクラッシュが予想できるのかも知れない。
しかし、2017年も継続して保有額を増やしていくとみられる公的マネーでは、東証1部の代表的な銘柄の本格的な値下がりは期待しにくい。
もちろん企業業績などによる海外投資家の売りがあれば値下がりすることになる。それでも、2015年や2016年に経験したような大幅な値下がりになるとは考えにくいのではないか。
少なくとも日銀の株式市場に対する方針が変化するまでは、マクロで日本株の値下がりに賭けるのはタフなことになりそうな気がする。
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投稿日:2016年12月24日
カテゴリー:酒屋の株話
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